ティエラ活動休止中。でも、僕にはフォルクローレ以外にもうひとつの楽しみの世界があります。
それは山。落葉樹の葉が完全に落ち、天気予報で氷点下や雪のニュースが聞こえてくると、体の奥がなんだかムズムズし、今年はどこのルートを登ろうかとワクワクしてきます。
大雪で今はニュースですごいことになっているけれど、年末年始は案外雪が少なく、冬の谷でアイスクライミングを楽しむにはもってこいのコンディションでした。
今年も八ヶ岳を目指します。たくさんの入山者を迎える長野側の西面ではなく、人がぐっと少なくなる東面山梨清里側の地獄谷エリアに入りました。谷中の滝が凍り、そこがクライマーにはたまらない登路となって頂上稜線へと続いているのです。
ここは以前夏に2回ほど、しおちゃんの友人所有の別荘で、ティエラブランカの合宿をしたところが入山口なんです。あの時と違って、真冬は1日中氷点下。寒がりのリーダーは凍死しますね、きっと。
3日分の荷物を背負って、快晴の中、登山の相棒と人生や仕事について語りながら、ベースキャンプを目指します。
谷をつめ、氷が発達したところを、ザイルを張り、ダブルアックスという技術を使って登っていきます。
上に来ると、下では少なかった雪が深くなっていきます。
例年より雪が少ないなあというのが、この時の感想でした。でも今は大雪ですっかり山全体も埋まってしまっているんでしょうね。天気がよくて何よりでした。
でも翌日は稜線上で吹雪かれ、久々に生命を拒む冬山の厳しさを感じ、死の匂いってこういうものだなと寒さと重圧で震わされました。やはり山は天気だなあ。
ともかく自分の中で山もフォルクローレも、人生を楽しむ上で大切な柱です。いよいよティエラも今月から始動。この二つが融合することで、きっとステージで発散するコラソンもより魅力的になりますよ。
今年もティエラブランカに乞う、ご期待!