Entre ciel et terre

意訳して「宙ぶらりん」。最近、暇があるときに過去log整理をはじめています。令和ver. に手直し中。

『新・もういちど読む山川世界史』を読む(その9)

2018年01月07日 | 本(小説など)




 実は、近現代のところにはいってから読むペースがあがり、あまり考えながら読めていません。笑
 しかしながら、コラムに出てくる内容が、人物重視になっていたり、近年注目されている用語を集めたりしている点は、注目に値するかと。

 例えば、人物のコラムだったら、
 孫文(p.228)、ムッソリーニ(p.246)、F=ローズヴェルト(p.255)、スターリン(p.259)、ホー・チ・ミン(p.273)

 人物重視で読み進めていくのも、やり方としては「ひとつ」ありかと。
 (こういうのを良しとしない方もいらっしゃいますが)



・p.236 20世紀とは何か というネーミングのコラムがあるのが、なんか歴史書物を読んでいる感が出ます。
 何気に、21世紀になってもう17年が経ってしまったわけですしね。(いろいろありましたねぇ。)


 参考までに、こんな書物もありましたね。

・ポピュリズム(p.257)という言葉が聞かれるようになったのも、やはり近年ではないかと。トランプ大統領の影響もある。



・ヒトラーの二面性(p.256)
 最近、ナチスやヒトラーがらみの書籍、研究書もたくさん出版されてました。なんか、見直しがはかられていたんでしょうか。


 ヒトラーというと、水木しげるのこの一冊も思い出す。妖怪漫画で慣れ親しんでいるが、(こういう言い方がいいのかわからないけれど・・・)あの不気味さがヒトラーを描くときにも存分に発揮されていると思う。


 これもなかなか興味深かった。



・p.266 北方領土問題

・p.286 ソ連と中国の社会主義 を対比して紹介しようとしているコラムは、ありがたいと思う。

・p.271 地域主義(リージョナリズム Regionalism)
 他にも、クリミア半島の歴史、南シナ海・東シナ海問題 をコラムにあげるなどしている。



 総じて、過去8回ほどわけて書き上げてきたこの本の感想だったが、教科書をベースにしながら、一般読者向けに発売された。値段が少々はるのはしょうがないにしても、「現代」に繋げることを意識して作成されたものだと考える。

 そういう意味では、「新」そして「もういちど」読む世界史になっていたと思う。
 個人的には、これを教科書として使ってもいいのでは? と思ってしまうほど。
 ただ、地図や図版は少ないし、カラーではないので、やはりこれは「社会人」が読む一冊、という感じ。

 でも、これ、いいですよ。個人的に大当たりでした。


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