二尊院
嵐山駅から徒歩で15分にある二尊院。小倉山の裾野に門を構える天台宗の寺院。嵯峨天皇の勅願により、承和年間に創建された。本尊に釈迦如来と阿弥陀如来の二尊を祀っていることから、二尊院と呼ばれる。
百人一首にも詠われた小倉山のふもとに広がる二尊院。紅葉の名所と名高く、1200年の時を超えて美しい景観に包まれてきた。
約5万坪の境内には、本堂、勅使門(唐門)、総門、八社宮、湛空廟、鐘楼が配されており、重要文化財の本尊二尊をはじめ、多くの寺宝が京都市指定文化財として残されている。
さらに二尊院と関わりのある天皇の御分骨を納めると伝わる三帝陵があり、また、法然上人ゆかりの寺として二十五ヵ霊場の第十七番札所となっている。
総門から延びる参道は広く、「紅葉の馬場」と称される紅葉は圧巻。春には新緑、秋には紅葉で染まり、風情ある佇まいを見せる。
本堂前の庭は龍神の庭と呼ばれ、九頭竜弁財天が祀られている。境内は広大で山裾まで伽藍が点在し、その奥には藤原定家の時雨亭跡といわれる場所も。
小倉山の東麓に佇む二尊院で、心静かなひとときを過ごしてみては。
高井和正
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