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TOITAの「航空無線通信士受験塾」第35期無線工学第9章電気回路 (7)LCR並列共振回路その1

2025年01月18日 | 「工学」見本記事

              第9章電気回路
       (7)LCR並列共振回路その1



前回、LCR直列回路のお話をしました。
その中で共振と言う重要な言葉が出てきました。
LCRからなる回路には、直列回路と並列回路がありま
すが、それぞれの回路の目的は、共振ですので、今回
のタイトルは、LCR共振回路としました。
今回は、並列共振回路の演習問題を通して並列共振回
路の理解をして頂こうと思っています。

共振回路とは、広い周波数領域の中に存在する特定の
周波数の信号を取り出したり特定の周波数の信号を極
めて大きな増幅度で増幅することである発振回路に使
用される無線にとって、なくては、ならない回路です
。(それだけ、試験にも良く出題されます。)
共振回路には、”直列共振回路”と”並列共振回路”が有
ります。それぞれ、共振時の特性が違います。
今回は、並列共振回路の演習問題ですが、その前に、
改めて共振回路の復習をしておきましょう。

(共振とは?)
近年大きな地震が頻発しています。地震により超高層
ビルが大きく揺れたり  2011年3月11日の大地震でス
カイツリーのトップの方で 数[m]の揺れ幅が有ったと
言う報道もありました。
  
共振とは、振動を起こしている物の振動エネルギーが
伝わる範囲に同じ振動数の物が、有った場合、その物
に他の振動数の物に比べて極めて大きな振動を起こさ
せる
と言う事です。

先ほどの超高層ビルやスカイツリーが大きく揺れるの
は、地震の振動数とビルやスカイツリーの高さに由来
する固有振動数が近い為です。

もっと、身近で直ぐに実感出来る共振の例をお話致し
ます。
空き瓶の口に唇を当て、斜めに息を吹き込みます。
斜めに息を吹き込むのは、瓶に唇を当てた時、瓶の口
の上の方(唇の当たっている側の瓶の円周の反対側)
に吹き込んだ息が瓶の外と内側へ交互に入る振動を起
こす為です。(息を全て瓶の中へ吹き込んでは、音が
しません。)
音が出なければ、単位時間内に瓶の中と外へ交互に流
れる息の切り替わりの数(周波数)と瓶の固有の振動
数(周波数)が違う為です。
今度は、息の切り替わりの数(周波数)と瓶の固有の
周波数を同じにする様にしますと、「ボー」と言う様
な大きな音がします。この状態を共振と言います。
この音が出た時と音が鳴らない時の「スー」と言う音
の大きさは、全然違います。

(振動とは?) 
振動とは  図-2の様に天井からぶら下げた赤い玉(振り
子)を図の右の位置へ持ち上げて  手を離した時、玉は
 、天井から真下の位置を過ぎて ピンクの位置迄行き、
また、 赤の位置迄戻ってくると言う動作の繰り返を言
います。

振動
この様な動作が繰り返されるのは 赤の位置とピンクの
玉の位置での位置エネルギー{= mgh (hは、床から赤
または、ピンクの位置迄の高さです。)} が最大で、天
井から真下の位置では 運動エネルギー (mv^2)/2  が
となります。

位置エネルギーと運動エネルギーの総和は一定で  2つ
のエネルギーが相互に他方のエネルギーへ 移り替わり
続ける
で玉は、動き続けます。
この動きが振動です。
位置エネルギーが最大の時、運動エネルギーは、”0”。
つまり、一瞬停止します。
この一瞬とは、運動の向きが変わる時です。 

赤の球が天井から真下を通ってピンクの位置へ来た 一
瞬後には、玉は下がって行きますが その動作の変わり
目で一瞬、停止 しているのです。
次に、天井から真下へ玉が来た時、 放出すべき位置エ
ネルギーは、全て放出してしまっていますので、 位置
エネルギーは、”0”です。
その代り ピンクの位置から天井の真下へ来た時は、ス
ピードが最大ですので運動エネルギーは、 最大になり
ます。運動エネルギーは、

  (mv^2)/2 ですね。

続きは、1月 の工学と法規のページでお読み下さい。



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