《4/12読了 新潮新書 2011年刊 【言語 日本語】 いのうえ・ひさし(1934~2010)》
言葉なしでものを考えることはそもそも不可能だし、
自分がどんな状況に置かれても、そこに言葉を当てはめてじっくり見つめてみることで、
苦しみや悲しみ、痛みだって受け止められて、なんとかなるんじゃなかろうか、などとぼんやり思う昨今です。
だから、
語彙が減り、
日本語の微妙なニュアンスを無視して、ざっくりしたカタカナ語を濫用し、
不勉強による誤用の結果、我々の歴史や伝統を次々と手放していくとき、
日本人の言葉は痩せて、思考力も衰え、逆境にあってはキレやすく、心の足腰は弱る。
結果、国は衰退する。
そうしたシミュレーションがもうすでに現実化しているようなこの現状で、
日本人(日本語を「母語」とする人々)に向けた遺書のようなこの本を読むことは、すごく意義があることなんだけど、
今はちょっとしんどくて、気がつくとため息をついてしまっています。
本自体は、講義録だけあって読みやすく、真摯な内容と軽妙な語り口で、オススメですよ。
10代の若者あたりに読んでほしいなあ。
「母語は道具ではない、精神そのものである」(19p)
/「日本語教室」井上ひさし
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言葉なしでものを考えることはそもそも不可能だし、
自分がどんな状況に置かれても、そこに言葉を当てはめてじっくり見つめてみることで、
苦しみや悲しみ、痛みだって受け止められて、なんとかなるんじゃなかろうか、などとぼんやり思う昨今です。
だから、
語彙が減り、
日本語の微妙なニュアンスを無視して、ざっくりしたカタカナ語を濫用し、
不勉強による誤用の結果、我々の歴史や伝統を次々と手放していくとき、
日本人の言葉は痩せて、思考力も衰え、逆境にあってはキレやすく、心の足腰は弱る。
結果、国は衰退する。
そうしたシミュレーションがもうすでに現実化しているようなこの現状で、
日本人(日本語を「母語」とする人々)に向けた遺書のようなこの本を読むことは、すごく意義があることなんだけど、
今はちょっとしんどくて、気がつくとため息をついてしまっています。
本自体は、講義録だけあって読みやすく、真摯な内容と軽妙な語り口で、オススメですよ。
10代の若者あたりに読んでほしいなあ。
「母語は道具ではない、精神そのものである」(19p)
/「日本語教室」井上ひさし
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