快読日記

日々の読書記録

読了『女王はかえらない』(降田天/宝島社)

2016年09月27日 | 日本の小説
9月27日(火)

知り合いの女子高生から借りた『女王はかえらない』(降田天/宝島社)を読んだ。
自分が「このミス大賞」を読む日が来るなんて。
なんだか若返った気分だ。

しかも、おもしろかった。
元々、仕掛けが凝ったものが好きなんだけど、そういう予備知識が一切ないまま読んだのがさらによかったのかも。
表紙を見ると、まず手に取らないタイプの絵柄だし、いやあ、よかった。

たしかに巻末の講評で言われるように、その「仕掛け」というのは新しいものではないけれど、子供の世界の生々しさや、教員という仕事がはらむ危うさ、そういう“気味の悪さ”“不安定さ”の引力でオチまで一気だった。


降田天って女性2人組のペンネームなんだそうだ。
エラリー・クイーンみたいでかっこいいぞ。
どうしても桐生操が浮かんでしまうけど。

この本を貸してくれた女の子は、今、表紙が気になったからいう理由で真梨幸子を読んでいる。
真梨幸子は初めて読む、ミステリーという以外どういう作品を書く人かも知らない、と言っていたが、「降田天→真梨幸子」はなかなかいいコースだと思う。
すごい嗅覚だ。