今回は地図記号を取り上げます。地形図の知識に関しては平塚さんの本を読めばいいとは書いてきたものの、地図記号については本ではあんまり触れられていないんですよね。もちろん必要最小限のことについては触れられていますが、ここではあまり触れられていないもので知っておくと便利なものについて取り上げておきます。
地図記号の一覧は国土地理院のこちらのページを参照してください(http://www.gsi.go.jp/KIDS/map-sign-tizukigou-h14kigou-itiran.htm)。沢山ありますが、全部を覚える必要はありません。街で見かける施設のいくつかと山で見かけるものを覚えておけば十分です。
まずは街で見かける施設などについて見てみましょう。
「郵便局」
今更説明も要らないであろう郵便局です。でも山間地では最もよく見かける公共施設で、登山口を探したりと現在地の把握に便利です。
「小・中学校」
小学校は郵便局の次に山間地に多い施設です。建物が大きいため、山から見下ろしたときに目印にもしやすいです。記号以外に建物の形が独立建物として表現されます。
「交番」
個人的には意外に思うのですが、郵便局・小学校より数は少ない施設です。でも登山届の提出場所になっていることもある(奥多摩の東日原など)ので、記号を知っておくと便利です。
「市役所」
「町村役場」
山ではあまり使いませんが、里を見下ろしたときに目立つ建物になっていることが多い。なお支所などは含まれません。
「独立建物(小)(大)」
大小ありますが、特に小さなほうが重要です。山間地ではたとえ廃墟となっても建物が取り壊されるケースが少ないので、現在地を知る上で重要な目印となります。紙の地形図だと黒く塗りつぶされていますが、地理院地図だと赤い囲いになっています。
(白岩の廃墟 こういったものも地形図に載っています)
「神社」
「寺院」
リンク先の解説には色々書いてありますが、無住であっても人貨滞留性のある(つまり人の出入りできる規模の)建物があれば、表示されるようです。奥武蔵では特に神社が登山口となっていることが多いので、バリエーションルートを探るときに重要です。
(八耳堂とその近くにある神社)
次に主に山で見かけるものを見てみます。
「送電線」
山で見かける構造物としては大変に重要です。独立建物と同じく取り壊されるケースが少ない上に、大きくて遠くからでも目印にしやすいという利点があります。また送電線を管理するために鉄塔までの道が整備されているため、道に迷った場合のエスケープとして利用することもできます。山中に送電線を張る場合、通常は尾根または山頂の上に鉄塔が設けられます。
(天覚山東の送電鉄塔)
「電波塔」
山に設けられることの多い施設で、アンテナが設けられています。遠くからでも目印にしやすいので、こちらも重要。
(川木沢の頭にある電波塔 刈場坂峠などからもよく見える)
「三角点」
三角測量を行うために設けられた基準点で、通常標石が埋設されています。山頂に設けられることが多いので、現在地の把握にそれほど大きな意味は持たないかもしれません。
(堂平山の三角点 ちなみに一等三角点である)
「記念碑」
リンク先の解説にもありますが、石像なども含まれます。小さなものは載らないことが多い。
(飯盛峠 これは記念碑というのだろうか? なおぶな峠の石田波郷の碑は載っていなかったりする)
「墓地」
見たままの形ですね。こちらも小さなものは載らない印象です。
「広葉樹林」
「針葉樹林」
奥武蔵の山はほぼこの二つで占められています。但し平塚さんの本にも書かれているのですが、植生の違いはあまり当てになりません。奥武蔵の場合、伐採も頻繁に行われているので、現地と植生が異なることがよくあります。独立建物や送電線、電波塔のほうが現在地を把握する目印となりやすいと思ってください。
「荒地」
ボク自身時々湿地帯と勘違いするのですが、湿地に限らず雑草の生えた土地を指します。「ハイマツ地」、「竹林」、「笹地」よりも見かける頻度が多いように思います。
(大白森の山頂にある湿原 地形図では荒地扱いになることが多い なお裏岩手縦走路は笹地やハイマツ地も多い)
(烏森山と臼入山との間にある竹林)
「茶畑」
「畑」
「果樹園」
「田」
奥武蔵では山上集落が発達している関係から山中に茶畑・畑・果樹園が作られることが多いのに対し、田はあまりありません(寺坂の棚田などごく一部に限られる)。なお「桑畑」は奥武蔵では殆ど見かけなくなりました。
(大神地区の畑)
(寺坂の棚田)
「がけ」
奥武蔵の場合、コース上に大きな岩場は少なく、むしろアプローチのための林道脇の崖地によく見られます。また白谷沢のような渓谷でもよく見られます。
「岩」
地表に露出している場合に表記されるようですが、がけ記号に比べると表示されないケースが多いように感じます。
(前原岩稜)
「滝」
リンク先の解説にも記されていますが、ある程度の高さがないと表記されません。したがって沢歩きをする際には表記されない滝が隠れていることも予想する必要があります。
(不動三滝のひとつ 大滝)
地図記号の一覧は国土地理院のこちらのページを参照してください(http://www.gsi.go.jp/KIDS/map-sign-tizukigou-h14kigou-itiran.htm)。沢山ありますが、全部を覚える必要はありません。街で見かける施設のいくつかと山で見かけるものを覚えておけば十分です。
まずは街で見かける施設などについて見てみましょう。
「郵便局」
今更説明も要らないであろう郵便局です。でも山間地では最もよく見かける公共施設で、登山口を探したりと現在地の把握に便利です。
「小・中学校」
小学校は郵便局の次に山間地に多い施設です。建物が大きいため、山から見下ろしたときに目印にもしやすいです。記号以外に建物の形が独立建物として表現されます。
「交番」
個人的には意外に思うのですが、郵便局・小学校より数は少ない施設です。でも登山届の提出場所になっていることもある(奥多摩の東日原など)ので、記号を知っておくと便利です。
「市役所」
「町村役場」
山ではあまり使いませんが、里を見下ろしたときに目立つ建物になっていることが多い。なお支所などは含まれません。
「独立建物(小)(大)」
大小ありますが、特に小さなほうが重要です。山間地ではたとえ廃墟となっても建物が取り壊されるケースが少ないので、現在地を知る上で重要な目印となります。紙の地形図だと黒く塗りつぶされていますが、地理院地図だと赤い囲いになっています。
(白岩の廃墟 こういったものも地形図に載っています)
「神社」
「寺院」
リンク先の解説には色々書いてありますが、無住であっても人貨滞留性のある(つまり人の出入りできる規模の)建物があれば、表示されるようです。奥武蔵では特に神社が登山口となっていることが多いので、バリエーションルートを探るときに重要です。
(八耳堂とその近くにある神社)
次に主に山で見かけるものを見てみます。
「送電線」
山で見かける構造物としては大変に重要です。独立建物と同じく取り壊されるケースが少ない上に、大きくて遠くからでも目印にしやすいという利点があります。また送電線を管理するために鉄塔までの道が整備されているため、道に迷った場合のエスケープとして利用することもできます。山中に送電線を張る場合、通常は尾根または山頂の上に鉄塔が設けられます。
(天覚山東の送電鉄塔)
「電波塔」
山に設けられることの多い施設で、アンテナが設けられています。遠くからでも目印にしやすいので、こちらも重要。
(川木沢の頭にある電波塔 刈場坂峠などからもよく見える)
「三角点」
三角測量を行うために設けられた基準点で、通常標石が埋設されています。山頂に設けられることが多いので、現在地の把握にそれほど大きな意味は持たないかもしれません。
(堂平山の三角点 ちなみに一等三角点である)
「記念碑」
リンク先の解説にもありますが、石像なども含まれます。小さなものは載らないことが多い。
(飯盛峠 これは記念碑というのだろうか? なおぶな峠の石田波郷の碑は載っていなかったりする)
「墓地」
見たままの形ですね。こちらも小さなものは載らない印象です。
「広葉樹林」
「針葉樹林」
奥武蔵の山はほぼこの二つで占められています。但し平塚さんの本にも書かれているのですが、植生の違いはあまり当てになりません。奥武蔵の場合、伐採も頻繁に行われているので、現地と植生が異なることがよくあります。独立建物や送電線、電波塔のほうが現在地を把握する目印となりやすいと思ってください。
「荒地」
ボク自身時々湿地帯と勘違いするのですが、湿地に限らず雑草の生えた土地を指します。「ハイマツ地」、「竹林」、「笹地」よりも見かける頻度が多いように思います。
(大白森の山頂にある湿原 地形図では荒地扱いになることが多い なお裏岩手縦走路は笹地やハイマツ地も多い)
(烏森山と臼入山との間にある竹林)
「茶畑」
「畑」
「果樹園」
「田」
奥武蔵では山上集落が発達している関係から山中に茶畑・畑・果樹園が作られることが多いのに対し、田はあまりありません(寺坂の棚田などごく一部に限られる)。なお「桑畑」は奥武蔵では殆ど見かけなくなりました。
(大神地区の畑)
(寺坂の棚田)
「がけ」
奥武蔵の場合、コース上に大きな岩場は少なく、むしろアプローチのための林道脇の崖地によく見られます。また白谷沢のような渓谷でもよく見られます。
「岩」
地表に露出している場合に表記されるようですが、がけ記号に比べると表示されないケースが多いように感じます。
(前原岩稜)
「滝」
リンク先の解説にも記されていますが、ある程度の高さがないと表記されません。したがって沢歩きをする際には表記されない滝が隠れていることも予想する必要があります。
(不動三滝のひとつ 大滝)