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 ちょっとした工夫でできる整体生活。

待望の門下生生活初日の珍事件…

2018-07-17 23:30:14 | 門下生日記
「先生をお待たせしないように」

2011年1月23日 日曜日。

この日は門下生としてお世話になるため、山口県へと旅立つ日。

午後から行われるプロ講座に途中まで出席し、先生と同じ飛行機でご一緒させていただくという予定だ。 

少し早めに先生を待つため、慣れないスーツに着替え、これまた慣れないネクタイを締め事務局(受付)前に向かった。

そして事務局の方から飛行機のチケットをいただき、上記の言葉を掛けていただく。

「はい、頑張ります!」

と返事をしつつ、

(先生は動きが早いと伺ったことがあるけど、相当早いのかな?)

玄関で靴を履きながら少し不安になった。


そこへ元門下生の女性と男性のお二人がお見送りに来てくれた。

「いや〜、向こう(山口)は楽しいですからね〜···あははは」
と女性元門下生。

「た、楽しい···?」
と男性元門下生。

玄関を出る寸前、すかさず聞こえてくる男性の「ウッ!」
といううめき声···

振り返ってみると、女性の拳が男性のボディにクリーンヒットしていた。




車の待つ外へ向かい道場を見上げていると、
 
「お疲れ様です。」

お見送りに出てこられた井本整体認定指導者の方々の挨拶と同時に、先生が玄関から出てこられた。

先生と共にロールス・ロイス ファントムという最高級車に乗せていただき、道場を後にした。


運転技術は先生の折り紙付きの東京本部室長の運転。
車が車なだけに、車内の静けさは異常なほどだった。この空気感はとても苦手。

息が詰まる。


時折、先生からの質問に間髪入れずに答える室長。

(こういうふうに受け答えするのか···)

と感心し、と同時に自分もできるようになるのかと不安になった。

間もなくして空港に到着、ここで別の意味での不安が···

飛行機(高所)が怖い! 


入口付近で車は停車し、

「お疲れ様でした。」

室長は先生側のドアを開け、

「じゃ、頑張ってね!」

と、こちらにも声を掛けてくださる。

室長に見送っていただき、頭を下げながら先生の後ろへ続いた。

「○○君(室長)はまだ(こちらを)見てるじゃろ?」

先生からの一言を受け、後ろを振り返ると、覗き込むようにまだ見送ってくれていた。

「はい。」

そうお伝えすると、先生も振り返り、笑顔でチケットを持った右手を小さく挙げてゲートに入る。

意外なことに、先生は搭乗手続きするカウンターまでエスコートしてくださった。

ベルトを外して金属探知機のゲートをくぐり、バッグとベルトを握りしめ先生の側に駆け寄ると、

「ベルト締めぇ(締めなさい)。」

ここでも待って下さる。

慌ててベルトをし、駆け寄る。

飛行機を待っている間も、山口にいる門下生のお話を笑顔でして下さるお心遣いに少し気持ちが落ち着いた。

(なんだ事務局、脅かしやがって!)

飛行機に搭乗し、席を確認。
先生、1A。 私、13D。

「遠いのお(笑)」
と先生。

席に座り、先生がバッグから何かを取り出す後ろ姿を確認。

私の呼吸は早くなっていた。


先程も言ったが飛行機が怖い···背中に大きな定規を入れられたように背筋が伸びてしまう。
飛行中、ベルト着用サインが消える時の「ポーン」という音にビクッとなる。

気流の関係で揺れるときなど、叫び出したくなる。



肘掛けを握りしめながらなんとか約1時間40分のフライトに耐え、過呼吸状態で宇部空港に無事着陸。



先生の後ろ姿は···見えなかったがバッグを持つ右手が辛うじて見えた。

前の席の方から順番に出ていき、あとに続いた。


このとき、とんでもない勘違いをしていた。

(東京の空港では待っててくれたから、また待ってくれているはず。)

みんなに続きながら先生を探した···いない。
あれ、途中で追い越してしまったか···?

歩きながらまた飛行機に戻った。CAさんの「ん?」という表情。



それに作り笑いを返し、また出口に向かって歩いてみた。
しかし先生は見当たらず。

今度は走って機内へ。

息を切らせながら機内を見回していると、

「何かお探しですか?」

と先程のCAさん。

「あの、ここの席に座っていた方は···?」

と聞くと、

「あぁ、一番に出て行かれました。」
Σ(゚Д゚)···(;´Д`)

無我夢中で走った。一人インターバル走をしているかのように···



しかしここは初めての空港。

なおかつ飛行機にあまり乗ったことのない私は、どこに行けば出口なのかわからない。

空港内に着いても周りはガラス張りばかり。

ここでも再度ひとりインターバル走。

右往左往しているとガラスのないところを見つけ、恐る恐る行ってみると階段が。

その下をなんとなく見下ろすと、見たことのある角刈りに眼鏡をかけた男性が睨んでいた。

その方は兄弟子となる先輩だった。

「すみません!先生がいなくて···」
と私。

「もう車に乗ってる。待たせたらダメだよ!」
と言いながら迎えの車にダッシュ!

助手席に慌てて乗り込み

「お待たせしてすみませんでした!」

と謝るが、先生は無言。代わりに運転手の兄弟子に

「遅い!」

一喝されてしまった。

私の門下生生活初日は、宇部空港へ到着するなり繰り広げてしまった珍事件で幕を開けることとなった···



つづく