カンツリとは、ニジマスを釣るための管理された釣り場の通称です。
管理された釣り場というと、釣堀をイメージすると思います。確かに、人工池に魚を放流しているという意味では釣堀です。しかし、いわゆる住宅街の釣堀とは全く別物です。
何故かというと、①お金がかかるため子供がほとんどいない ②簡単には釣れない ③ゲーム性にとんでいる ④理論と経験がものをいう ⑤全国各地で大会を開催している ⑥上手な人ほど釣れる ということがあげられます。
カンツリという釣りのジャンルが釣りの世界に確立されているのです。
理論と経験に裏打ちされた、非常に奥の深い大人が本気で楽しめる釣りなのです。
では、以下に全く釣りをしたことがない人でも分かるように、カンツリのグッズについて専門用語を極力使わないで書いてみます。
1、タックル(道具)
①ロッド
一本目のロッド(竿)は、カンツリ専用のものを買いましょう。1~3グラム位のルアーが投げれるものがよいと思います。価格は一万五千円位で十分です。
ダイワかシマノがよいと思います。
②リール
一個目のリールは、スピニングリールで3ポンド(糸の強さ)の糸が100メートル程度巻けるものがよいと思います。価格は一万五千円位で十分です。
これもダイワかシマノがよいと思います。
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タックルは、最初から高価なものを買う必要はありません。カンツリにハマったら道具に凝りましょう。凄い人はタックルだけで100万円以上かけています。
釣りの楽しみの一つに、道具に凝るという側面があります。
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2、ライン(ミチイト)
①3ポンド(糸の強さ)が標準的です。
②色はクリア(透明)なものを使います。
黄色やピンクなどのカラーラインは人間にとっては見やすくて使いやすいのですが、魚にもよく見えるため魚の食いが極端に落ちてしまいます。このため、クリアのリーダー(ミチイトとルアーの間につける糸)を30センチ以上つける必要があります。
ミチイトとリーダーを結ぶのに慣れるまでは結構難しいので、最初はカラーラインは避けた方がよいでしょう。
③ナイロン製のものが、リールによくなじみくせもないので、ライントラブルが少なくてお勧めです。ライントラブルが起きると、時間の無駄になり、ラインを結構切らなければ解消しない場合もあります。
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3、ルアー
①スプーン
カンツリの王道は、スプーンといわれているルアーです。まずはスプーンから入りましょう。スプーンの種類・サイズ・色は非常に多いので、どれを買ったらよいのか迷ってしまいます。
私の持っているスプーンでお勧めは、ロデオクラフトの「NOA 1.8 グラム」と「NOA jr 1.2 グラム」です。 色は、オレ金(表がオレンジで裏が金)、カラシ(黄色の艶消し)、黒が定番色です。
オレ金は、放流直後には絶大な効果を発揮します。
スプーンで釣るのは、理論と経験がものをいうので難しいです。ただ投げて巻いていても釣れません。そこに、スプーンの奥深さと面白味があるのです。
②クランクベイト
わりと手軽によく釣れるルアーにクランクベイトというものがあります。2~3センチくらいの太った魚の形をしていてキビキビ泳いで魚を寄せます。
これは、巻き方さえ覚えてしまえば、わりと簡単に釣れます。但し、一個千円と高いのがデメリットです。なくした時のショックはかなり大きいです。
スプーンで釣れないときのために、クランクベイトも2~3個程度持っているとよいでしょう。
私の持っているクランクベイトのイチオシは、TIMONの「ちび PaniCra」です。これは難しい話は抜きにリールを巻いているだけでも釣れます。
③爆釣ルアー
カンツリルアーには、爆釣ルアーと呼ばれているものがあります。
スプーンでもクランクベイトでも釣れないときには爆釣ルアーを使いましょう。釣れない釣りは面白くないですからね。
最強の爆釣ルアーは、ネオスタイルの「クレイジーボム」です。これはほとんどの管理釣り場でレギュレーション(規則)で使えないケースが多いです。ファー(毛)のついたルアーは、レギュレーションでほとんど使えません。
ファーのついていない爆釣ルアーならレギュレーションにひっかからないのでOKです。例えば「Xスティック」「セニョールトルネード」はお勧めです。
爆釣ルアーについては、事前に釣り場に問い合わせて、使えるか否か聞くとよいでしょう。
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4、その他必要なもの
①ランディングネット
ランディングネット(魚をすくう網)は必需品です。
魚が掛って足元まで来たらランディングネットで魚をすくいます。竿で魚を陸にあげてしまうと、魚が地面の上で暴れて傷だらけになってしまいます。傷だらけになった魚を池に戻しても皮膚病になってすぐに死んでしまいます。
また、ある程度大きな魚がかかった場合には、ランディングネットがないとどうにもこうにもなりません。
魚を傷つけないためにも、大物をしとめるためにもランディングネットは必携です。
カンツリはゲームなので、キャッチ・アンド・リリース(釣った魚を傷つけずに返してあげること)が基本です。
勿論、ニジマスは普通に食べられる魚なので、持ち帰って塩焼き、ムニエル、唐揚げなどで美味しく食べられます。
②リリーサー
リリーサー(魚を触らずに外すグッズ)があると、魚を触ることなく簡単に外すことができるので、キャッチアンドリリースをする場合にはお勧めです。
魚を傷つけることもなく、手返しよく外すことができます。
魚に触らないので、手も汚れないし魚臭くなりません。
大きな魚でなければ、ランディングネットを使わずに、リリーサーでキャッチ・アンド・リリースをします。
③スナップ
ミチイトとルアーを接続するものです。
ルアーに合った大きさのものを選びます。
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以上、カンツリにてマイロッドで釣るための最低限必要なものです。
スプーンがルアーニジマス釣りの王道で一番面白いのですが、スプーンで数を釣るのは難しい面があります。釣れない釣りほどつまらないものはないので、最初のうちは必ず爆釣ルアーを持って行きましょう。