鎌北湖 (山根溜池)
アースダム
荒川水系大谷木川 埼玉県入間郡毛呂山町
訪問日 2025/1/30
毛呂山の街から意外と近い、かつては観光スポットであったろうと思わせる宿泊施設の建物がある小さな湖。『鎌北湖』に参りました。現地の案内板によれば、完成は1935年(昭和10年)、土地改良区の定款では「山根溜池」(正式呼称)、一般的には「山根貯水池」と呼ばれておりました。戦後、観光協会が「かまきた湖」と呼び、現在では正式文書にも「鎌北湖」と記されるようになっているとのことです。湖は「乙女の湖(おとめのみずうみ)」とも呼ばれているとか。かんがい目的のアースダム。管理は入間第一用水土地改良区。
廃墟的建物はありますが、湖畔には駐車場及びトイレが完備されており、平日朝の9時前でしたが釣り客が十数人おりました。全く人気が無いという訳ではありません。
ダムとしましてはなかなか面白い特徴があります。自由越流式の洪水吐の中央部が(湖側から見て)矩形に凹んでいます。なぜこのような形にしたのでしょうか? 学生時代に水力学はアレだったので正しくは解りませんが、流速を増すためかなぁ想像しております。その先の導流部がトンネル式というのも珍しい。ダム下は、一級河川大谷木川の起点となっています。管理棟が瀟洒な建物となっているのは観光地を意識しての事でしょう。スワンボートは稼働しているのかしら? 桜や紅葉の季節には賑わうのかな。
廃れた部分と現役観光地が同居している「鎌北湖」でした。
下流面を見上げる 石が敷かれロックフィルっぽくなっている
洪水吐導流部と底樋吐き口が交わる
一級河川大谷木川の起点
右岸脇から下流面を眺める
右岸からの天端 自動車で通行可
右岸から上流面を眺める
右岸から湖を眺める
天端から下流を望む
天端から湖を眺める
瀟洒な建物が鎌北湖用水管理棟 取水設備の斜樋が見られる
左岸からの下流面
左岸からの天端
左岸脇からの上流面 スワンボートは現役?
左岸から管理棟と洪水吐を眺める
自由越流式の洪水吐 薄氷が張っていました 手前側から少々越流中 導流部はトンネル式
反対側から見た洪水吐
鎌北湖用水管理棟 入り口側
『鎌北湖』銘板 武者小路実篤八十三歳の書
右岸にある石碑 句碑なのでしょうか 私には読めません 中程に「湖畔」の字があるようです
案内板