渡来ジンのもぐもぐ日記

そういえば脚、痛いな… その6

車椅子に乗れるようになって世界が広がった(笑)

ベッドの上の生活から一気に。

車椅子が貸与されたことで、その練習と称して毎日、病室から廊下を通ってエレベーターに乗り、1階フロアにある売店まで繰り出したのだ(笑)

この頃、同じ部屋のおじいちゃんの1人が退院して、代わりに俳優の渡辺謙似の若い(といっても当時の僕より幾つか年上)お兄さんが入ってきた。

彼はヘルニアを患っていた。

新しいお隣さん!

年下の僕にも毎朝すごく丁寧に挨拶してくれたし、面倒見が良かった。お名前は忘れてしまったけれど。

車椅子で出歩ける?ようになって、しょっちゅう病室から居なくなる僕を、様子を見に来た母と一緒に探してくれたことが何度かあった。

僕は同室のおじいちゃんたちを苦手に思っていたが、彼は社交的な人のようで彼らともすぐに親しくなった。

それを見て、少しは見習おうかとも思った。

この頃はリハビリに勤しむ日々が続いた。

リハビリ用の施設があり、老若男女さまざまな人たちがそこにいた。

最初は立ち上がる練習、次いで手摺りに掴まりながらの歩行練習。

病棟の廊下でも歩く練習をした。

最初の頃、加減が分からず長いこと歩いて「無理しちゃダメ!」と怒られたりもした。


ちょうどこの頃だったと思うが、いつものように車椅子で売店に行き、エレベーターを待っていたときに、かつてアルバイトをしていたときの塾長とばったり出会った。

約4年ぶりの再会。

彼は母親を病院に連れてきていたようだった。

「ん?こんなところで何しとんがよ」が第一声だった。

「見れば分かるでしよ。入院してるんですよ」

「実は脚、折っちゃって。ひと月くらい居ます」

もともとお互いに会話は少ないので、

「そうか、身体、大事にせなあかんぞ」

くらいの会話をして別れた。


そして本格的なリハビリが始まった頃には7月になっていた。



続く

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事