本校の校訓は「よく学び よく遊べ」です。赴任してきたとき,校庭の石碑にこの校訓が刻まれているのを職員に教えてもらいました。小学校で校訓がある学校は珍しく,創立が古い学校に校訓がある傾向が強い気がします。歴史のある都茂小学校ならではの「校訓」です。
さて,21日から臨休に入り,子どもたちは自由に行動できずに,退屈?な時間を過ごしていることと思います。私のような年齢の人間にはそれも受け入れられるような気がしますが,活動期にある子どもたちには苦痛だと思います。しかしここは一番,我慢をして,感染症の収束を願うほかはありません。
校訓「よく学び よく遊べ」をもじって,この臨休中は,「独りで学び 独りで遊べ」と提案したいと思います。臨休が決まって,担任の先生方は休業中の宿題や課題を一生懸命つくっておられました。臨休中,みんなが勉強をしやすいようにと,プリントを何枚も印刷しておられました。有り難いなあと思いました。
それでも,プリントや課題をやり終えて,やることがなくなるときもあるでしょう。「暇でやることがない」と感じるときに,「独りで学び 独りで遊べ」と提案したい。小学生の間は,宿題の出され方で多いのは,「ドリル○○ページまで」「プリント○枚」「音読○回」という感じ。
私は高学年を担任することが多かったのですが,「○○日にドリル○○ページのテストしますから,準備しておいてね」という伝え方をしていました。漢字を一つ覚えるのに,10回書いたら覚えられる子がいれば,1回で覚える子,30回で覚える子とその定着にかかる回数はそれぞれですよね。音読テストにしてもそうです。
自分が覚えられるまで,自分で工夫して,どうやったら効率よく覚えられるかをさがすのが「学び」なんだと思います。「言われたことをこなす」勉強の仕方と「自分で工夫してする」勉強の仕方とでは,毎日の少しずつの差が将来大きくなっていくと考えています。例えば,高校入試や大学入試のとき,高校や大学から「問題集を○○回繰り返しやっておいてください」とは言われません。自分で自分のやり方を見つけて学習内容を身につけていく工夫をしないと,得点は望めません。
この臨休中,学校に来ている時よりも「暇」だと思います。ゲームを飽きるまでして,その後どういう感じがするのか,何にもしないで過ごして,テレビをずっと観ていて,プリントをしていて,お手伝いをしていて,,,。その後に残った「感じ」が満足できるものかどうかが大切だと思います。
こんなことを言う私など,毎年夏休みの前には立派な「めあて」を立てるのですが,できたことは1回もありませんでした。偉そうなことは言えないのは重々承知の上で,みんなの臨休が,「独りで学び 独りで遊べ」になることを祈っています。