この先を、生きて行く

難病の子もいる日常

夏に読んだ本

2018-08-22 13:59:58 | 

『ビューティフル・ネーム』
北森ちえ/著 国土社


※感想文もあります。ネタバレには繋がらない書き方をしたつもりです。が、お気をつけください






「すみっこの人」

これが中学のクラスメイトから言われている桃子の渾名。特段いじめられている訳ではなく、空気みたいな人、存在ーーそれから元・友達のことと悩みは尽きず。

そんな桃子が、夏休みに成り行きで参加することになった大学の実験教室。

そこで出会った大学院生の「ブラックさん」。謎の名前の無い石像。そして名前を付けた実験用ラットの「ピーチ」と「黒木さん」。

ひと夏・それから秋、そして数年後も描かれた物語。




題名の通り、名前がキーワードのお話。

中盤では桃子もブラックさんも本名ではなくあだ名で呼び合います。

桃子が中学で自分の名前を覚えて貰えない悩みをブラックさんに打ち明ける場面があるのですけれど、ブラックさんの返答が大人の私にもしみる。

桃子は成り行きで実験教室に行くことになった、と思っていたけど、実は偶然では無かった事やその他諸々・・周りの大人の人も素敵だな、と思いました。

それから動物実験と聞くと解剖や薬を使ったりするのかな?と思っていたので、可愛がる実験ていうのもあるんだーと面白かったです。私は理科全般苦手ですが、この本は分かりやすく書かれていて楽しく読めました(作者は理系の方みたいですね)。

ブラックさんは温厚で優しくてでも的確でいい人(そして眼鏡男子だ)。もしも続編があるとしたら、少しだけ恋愛要素のあるお話希望します


これは児童書ですが、大人も面白い。いや大人だから?一応対象年齢は小学校高学年〜中学かな?でも大人も楽しめます。私はホロリと泣きました(ちなみに我が子たちは読んでいません!私だけ)。

それから装画もよいですー片山若子さん。最初は表紙で手に取りました。が、思いがけずよい本だったので、手元に置いておきたいなぁと購入検討中。

2 コメント

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ありがとうございます (北森ちえ)
2018-08-22 21:42:59
『ビューティフル・ネーム』の著者です。
感想、うれしく拝読いたしました。
ありがとうございます!
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こちらこそありがとうございます! (turedurehaikou)
2018-08-22 22:53:44
北森ちえ様

先程コメントが届いていることに気付き、びっくりして動悸が大変なことになっております(汗)拙い文章で冷や汗が出ますが、読んでくださり有難うございます!

中盤ピーチと黒木さんがあんな事になってショックだったので、ラストは良かったなぁと思っていました。「人を幸せにする学問」や「麗華さんの様な生き方」も、印象に残りました。

また次回作楽しみにしています。こちらの本は図書館で借りたもので、予約も付いているので早く返さねばなりません(笑)ので、記事で書いたように購入しようと思っています(*^_^*)

素敵な本を読ませていただき、ありがとうございます
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