昨夜。夕食後それぞれのんびりしていると、娘が急に
「あっ何してる?eru(犬)‼︎」
はっと私もワンの側に行くと、彼女は何かで遊んでいました。
何かーーー娘のフェルトのマスコット(お手製)で……
それは引退する先輩達にプレゼントしようと作っていたもの。知ってる私この前見せてもらった。上手に出来たねって言ったもの。
マスコットは見るも無残。引きちぎられ綿が出ている。修復不可能…
何故大事なものを出しっ放しにしておくーーと言う前によく見ると、傍に娘のトートバッグが。そうか、この中から探して見つけたのか(eruはよく娘のトートバッグに顔を突っ込み洗濯物を出してくれる)…。
なんとも言えないでいると、娘が犬の名を呼びお尻をぶった。ただごとでない雰囲気を感じ取ったeruがしっぽを垂れて炬燵の中に入るけれど、娘はそれを引っ張りだして、ハウスに閉じ込めてしまった。
eruは「出して」ということもなく、じっとハウスの中に座っていた。
娘も可哀想で、eruもまた可哀想で(多分自分のおもちゃかと思ったんだろうと思う。娘はよく手作りしてeruにあげていたから)何ともいえずに別室(隣の食卓)にいました(そしてテニラビ。でも心ここに在らず)。
そのうち娘がお風呂に行って、居間の様子を見に行くと、ハウスの扉が開いていました(eruは炬燵の中にいた)。開けてあげたんだ、と、ちょっとホッとして、でも娘が不憫でなりませんでした。
そして今朝。eruは炬燵にいました。おはよーと言っても出て来ることもなく。やっぱりいつもと違う?そのうちご飯の時間になって、食いしん坊のeruなのでそこは炬燵から出てきてすぐに平らげていましたが、娘が起きてきた時もお互い何も言わず。eruは娘が起きて来ると喜ぶのに…。
その後朝の支度でバタバタしていると居間で「eruおいで」と娘の声。
そっとみてみると、娘がソファーに座ってeruを撫でていました。eruは娘の側で、気持ち良さそうに撫でられていました。
「…eru昨日反省してたな」
「してたしてた」
「あれ、多分自分のおもちゃと思ったんじゃない?uzu(娘)よく買ってあげたり手作りしてたし…」
「(ハッとした顔をし)…じゃあまたeruに買ってあげようかな…」
よかった。なんだか涙が出ちゃった。みんな優しいいい子(犬)たち