花と季節と旅と出会いと

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ミツマタ

2007-03-26 03:38:44 | 花の顔


約700戸の住宅地の町内を一周するのに約1時間かかる。それぞれの住民の好みで植え込みの樹も違えば花壇の花々も違う。町内会を歩く楽しみは、それぞれの家人が丹精込めた花々を垣間見る事にある。午後から曇ってくるという予報だったが歩いていると陽射しは強く汗ばむ。だからと言って上着を脱ぐと、日陰を通過するたびにヒンヤリする。こういう季節なのだ。

遠くから見るとクリーム色の塊だが近寄ってよくよく見上げると小さな花が集まって固まりになっている。黄色い花は幸せの歌、と言うようなキャッチフレーズを思い出しながら丹念に眺める。そういえばオレンジ色のミツマタも去年見た記憶があるが今年はまだお目にかかっていない。見逃したのかも知れないと、その気になって歩いてみたが矢張り眼にしなかった。町内会だという記憶があるが、何所だか思い出せない。

和紙の原料とされる、と聞いている。学童のころ住民が徴兵されて山からこのミツマタを刈り取り学童達も手伝って、風船爆弾を作った経験があると語ってくれた人はもう亡くなってしまったが、当時、風船爆弾などと言うものまで発想しなければならないほど、日本は敗戦濃厚でどうにもならなかったのだろうと思う。   

        ミツマタ  三椏 / 中国産 沈丁花科 2007/02/28  竜の爺

ホザキナナカマド

2007-03-26 03:10:48 | 花の顔


去年、白い花を写させていただいたお宅で声をかけてみたが返事はない。平日だからこの御宅の住民は全員勤めに出ているのか。全員と言っても息子、娘は独立して他地に住居を構えているから、還暦近い団塊のご夫婦だが、最近の氾濫する情報では先行きが国民には読めない不安極まりない時代になりそうな予感がする。何しろ選挙が終わった4月以降からの増税が決まっている。生活負担金が増えるのは確実だからなのか町内会には共稼ぎの家が多くなった。

柵に這わせたホザキナナカマドの梢に新芽が幾つも。夏に白い花を一杯につける。穂咲七竈と書く。バラ科ホザキナナカマド属/落葉低木 2007/02/28撮影

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マンサク

2007-03-26 01:30:10 | 花の顔


春はこの花から始まる。俯いて歩く事が多い冷たい季節に、ふと気がつくと咲いている。毎年そうだ。この花がマンサクと知るのは東京を離れてからで、40年東京に居て花の知識が無かった。と言うよりも、周りに花が無かった。売り物の花は花屋の店先にいつも溢れていたが、手にすることは無かったし、自然が無かった、と言ったほうが良いかもしれない。東京で花の関連の仕事をする人に言わせれば、都会でも花は在ると意気込むが、都会に住んでいて、眼に映らなかったのだ、と言い直したほうが良いのかもしれない。自然環境の地方へ転居して、初めて「花」にめぐり合えたと言ってよい。

2月も終りのころは、そろそろ、あちこちの家の庭も色鮮やかな花に包まれる。とは言え三寒四温を感じながら「防犯」の腕章をつけて町内会を徘徊する。「シナマンサク」塀から飛び出した花を見て立ち止まる。この家の家人は幾度も尋ねられるとみえて枝に名札を通りに向けて貼り付けてある。家人の心がある。中国原産 マンサク科   ************************************************************
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