Tenorio Jr. / Embalo

先に紹介した「Manfredo Fest Trio / Alma Brasileira」とともに2002年にCD化されるも、その後廃盤となり（2004年にスペインでCD化されましたが）、2006年に再度「Bomba Records」サンからリイシューされたコチラは...

なんでも『アルゼンチンで過激分子の疑いをかけられ、軍事政府によって殺害されたという悲劇のピアニスト「テノーリオ・ジュニオル」が1964年にリリースした唯一の作品』とのことで、「ジャズ・サンバ」の最高傑作と評されることも多い1枚だとか...♪

■ Tenorio Jr. / Embalo　(1964) (Re-issue : Bomba, Japan, BOM1503, 2006)

01. Embalo （Tenorio Jr.）
02. Inutil Paisagem （Tom Jobim / Aloysio de Oliveira）
03. Nebulosa （Tenorio Jr.）
04. Samadhai （Tenorio Jr.）
05. Sambinha （Bud Shank)
06. Fim De Semana Em Eldorado （Johnny Alf）
07. Nectar （Tenorio Jr.）
08. Clouds （Duruval Ferreira / Mauricio Einhorn）
09. Consolacao （Baden Powell / Vinicius de Moraes）
10. Estou Nessa Agora （Tenorio Jr.）
11. Carnaval Sem Assunto （Zesinho Alves）

Personal : Tenorio Jr. (p) / Milton Banana (ds) / Raul de Souza (tb) / Edson Maciel (tb) / J.T. Meirelles (ts) / Paulo Maura (as) / Celso Brando (g) / Neco (g) / Rubens Bassini (per) / etc

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まずはご覧のように豪華なサイド・メンに目を惹かれますが、参加者は曲によって異なり、当時のブラジルにおける最強のジャズ系プレイヤーが集結したセッション集といった趣き（ちなみに「03」「06」「10」「11」の4曲はトリオ演奏）。

冒頭の「01」からして、疾走感あふれるビートにリズミカルなピアノ、厚いホーン・セクションが絡み、痛快そのもので（^^）、

「ジョビン」の「02」は、原曲の美しさを損なわない解釈がしっかりなされているし、高速のトリオ演奏が圧巻な「03」と「06」は、（今となっては）クラブ・フレンドリーな内容から人気を集めている2曲だとか...^^

ほか「パウロ・モウラ」のアルトが美しい「08」（個人的には「キャノンボール」のほうが好きだけど）、ハード・バッパーな「09」、前述の「02」と同趣向の落ち着いた趣きの「04」や「05」など、彼の悲劇的な人生を考えるとジツに味わい深く...^^

どこをとっても、最強の「ジャズ・サンバ」作品のヒトツであることはマチガイなし...♪

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