Sunny Side Uku Park

ウクレレレッスン クラスヒロ インストラクターのウクレレ雑記

初心者用ウクレレセット

2022-09-01 21:57:11 | ウクレレ
今まで教室で初心者の生徒さん用に購入していたAlamoana UK-260Gはネットで探しても今取り扱いが無いようです。
そこで新しく初心者用セットに選んだのがS.Yairiのトップがマホガニー単板モデル。ケースもかなりしっかりしたものがついています。

購入した状態ではやはりナットが高いので、ナットファイルで調整します。

いい感じに調整出来ました。
削りすぎると元に戻せないなかなか神経を使う調整です。
ネット通販の低価格モデルはこのナット調整がされていません。
格段に弾きやすくなるので教室の生徒さん向け初心者セットにはサービスでこの処理をしています。

トップが単板なので音も良く、16フレットまであるし、オフセットサドルで音程も良好、ストラップピンもついていて7000円台ならとてもリーズナブルですね。


バラメトリックイコライザー

2021-04-22 22:46:29 | ウクレレ

前の記事でウクレレのピックアップを交換した話をしましたが、その後音作りに苦戦していました。

 
特定の音でどうしてもうわずったような耳障りな音が出てしまいます。
楽器の構造上致し方ない事で、これをプリアンプのイコライザーで抑えるのですが問題の音域をコントロールしきれません。
 
そこでパラメトリックイコライザーを追加することにしました。
WMDのコンパクトエフェクターを中古で発見。
3バンドでQ幅もコントロールできて良さそうなのでちょっと高かったのですが購入してみました。


BフラットとGがうわずっていたのですが耳障りな成分を抑えることが出来ました。
結果すべての音域でとてもまろやかな出音になったと思います。
9V電池が使えずACアダプターだけなのでちょっとごちゃつきますが導入して良かった。
 
また緊急事態宣言のようですね。
解除された頃にライブができたらいいなぁ。
 

久しぶりに

2021-04-22 22:13:24 | ウクレレ

すっかり春になりましたね。

久しぶりの投稿になります。
 
年明けから楽器が不調になりリペアに出したり、大きな改造をしたりしていました。
リペアに出した楽器が散々な状態で戻って来て大変でした。
リペア先は慎重に選ばなくてはいけませんね。
 
改造したのはメインで使っているKoulauのテナーです。
ピックアップの交換ですがなかなか大変でした。
今まではアンダーサドルだったのですが、これをコンタクトタイプに変更しました。
まず元のピックアップを外して同じ弦高になるようサドルを作り直します。ギター用のサドルを削って各弦の弦高が交換前と同じになるようRを出してオクターブピッチも合わせます。


なかなか上手く出来ました。
 
さらにサドル溝の底面に配線を通す穴があいているのでこれを塞ぎます。
お茶の水のレモン画翠で3mm角のマホガニーの角材を買ってきて丸く削り底面と面一(つらいち)になるよう平面を出して押し込みます。
接着剤は振動の伝達の妨げとなるので使わないですむようピッタリ合わせます。
穴が斜めにあいているのでその角度にあわせて平面をだします。
出来るかなと思いましたがなかなか上手くできました。


分かりにくいですが4弦側に穴を埋めた後があります。
 
ここからが大変です。
コンタクトタイプのピックアップはセカンドファクターのAPU-2sを使いました。

このピックアップはマイク部分がアルミで出来ているので何度も貼り直しができます。
エンドピンジャックの穴はあいているのでまずそちらを取り付けます。
それからマイクをトップ板の裏に両面テープで貼るのですがこの位置決めが大変です。
数ミリ違うだけで音が変わります。
いいかなと思っても、もっといい場所と思ってはがしたら全く同じ場所に戻すのはほぼミラクルです。
両面テープも新しいのと貼り直したのでは微妙に音質に差が出ます。
四苦八苦して結局両面テープ2枚重ねしてよい場所に取り付けることが出来ました。
1枚では中域がキンキンしてしまう感じでした。
良い音にするためにはさらにプリアンプで音作りをする必要があります。
中域の調整が難しい。
アンダーサドルに比べて楽器の鳴りがダイレクトに出るので暖かみがあります。
一方、良くも悪くも楽器の個性が出るし、ピッキングも気を使わないといけないので慣れるまで少し時間がかかります。
良い音でライブが出来るのが楽しみです。
 
少人数でのミニライブやりたいと思っています。
 

ウクレレ紹介 vol.2

2020-10-13 23:20:09 | ウクレレ

曲によって録音などに使っているIsland Ukuleleのソプラノウクレレです。



マホガニートップ・サイド・バック、マホガニーネック、エボニーフレットボードという仕様。サドルはコアのようです。
 
14フレットジョイントで通常の345mmスケールより15mm長い360mmスケールなのでソプラノながら殆どの曲が演奏できます。


しっかり太さのあるフレットと弦高2mmというセッティングでとても弾きやすい楽器です。
Island Ukuleleは店頭販売もよく見かけますが、同じような仕様のものは見ないのでカスタムなのかもしれません。2年くらい前に中古で購入しましたが掘り出し物でした。
 
ハワイ、カウアイ島でハンドメイドされているウクレレなのでヘッドにはカウアイ島の形がインレイされています。


知らなければ何だかわからないですね。
ボディ内部もきれいに仕上げられています。


軽量化のためか鳴りをよくするためでしょうか、ブレイシングも穴を開けた凝った作りです。



ペグはグローバーのオープンギア。
 
ソプラノサイズには少し重たすぎで重心はかなりヘッドよりですが持ちにくいことはありません。
 
外付けピックアップを固定するためにストラップピンをつけましたが使わなそうです。


ネックとヘッドが長いので通常のソプラノ用のケースには入らないようですが、何とか入るケースをおまけでつけてもらいました。


ちょっといいケースみたいでお得でした。
 
ソプラノウクレレの音は可愛らしいですよね。
これはソプラノで弾きたいなーという曲の動画で使っているので聴いてみてください。
 
 
 

ウクレレ紹介

2020-10-02 00:20:26 | ウクレレ

コロナ休業明けに楽器を整理したのですが、使いにくいものを処分して替わりに新しい楽器を購入しました。ちょっと変わったテナーウクレレです。

L.LuthierというマレーシアのメーカーのLe Roseという製品です。

同じデザインのギターがあるようで、そのウクレレ版のようです。プロトタイプなのかもしれません。
変わり種だし、通販だったのでかなり悩みましたがピックアップ付き、ジャーマンスプルース単板で7万円台と手ごろだったので思いきって購入しました。
 
本来こういったイレギュラーなデザインは好みではないのですがこのウクレレは気に入りました。トップのスプルースもサイド・バックのローズもとてもきれいです。エボニー指板とメイプルのバインディングも高級感があるし、ヘッドもアシメに角を落としていい感じです。


ポジションマークは7Fにメーカーロゴのhの文字をメイプルでインレイしてあります。



サウンドホール。


スプルースでこのデザインは強度的に不安だったのですが、しっかり補強してあり頑丈です。
見えにくいですがピックアップのボリュームがついています。
 
サイドにもサウンドポートがあります。


ここからバック板にマジックテープで取り付けてある電池ボックスを外して電池交換します。
ボタン電池が2枚入っているので相当もつはずです。
Xブレイシングが施されボディ内部もとても丁寧に作られています。
 
ここまではよいのですが使えるようにするには結構手直し大変でした。
まずはサドル。


あれれ?弦が1弦側に寄ってサドルに乗っています。ブリッジの弦穴が1.5mmほど1弦側に寄っているみたいです。
パーツの組み込みも凄く正確でしっかり作ってあるのにこんなところが何でズレる??
ブリッジの穴を開け直すとか考えましたが大がかり過ぎるし、サドルから弦が落ちることもないのでこのままにしました。
このウクレレは指板にRがついているのですが、そのRよりサドルのRがキツ過ぎたので調整しました。


弦長補正しているオフセットサドルなので難しかったです。
そしてナット。


ブリッジで弦が1弦側に寄っている上にナットの溝も1弦側に寄っていたのでいたので、指板上でも弦が1弦側に寄って1弦が弦落ちしてしまう状態でした。
そこで溝を4弦側に寄せて作り直しました。
4弦からネックのエッジまで3mm、1弦からネックのエッジまで4mmにセッティング。
写真は作り直したものです。ナットファイルという弦を留める溝を切る特殊な道具が必要です。購入店に頼んでも8000円かかるところ、工具(平彫刻刀)と材料(ギター用牛骨ナット)で2000円位で出来ました。
今回ナットのセッティングって物凄く繊細で重要なのを再確認しました。
溝を下げれば弾きやすくはなりますが、音のハリが減少します。ほんの少しの違いで結構変わってきます。下げ過ぎると作り直しですから難しい。
安い楽器はそんな手間をかけられないので大抵ナットが高いです。ここを直すと格段に弾きやすくなりますよ。
 
これで弦落ちは解消。
良く見れば弦がズレてるのがわかりますが、海外の人は案外こういうの気にしないのかもしれませんね。
 
欲を言えばペグももう少しいいのにしたいけど使えないことはありません。


最初やけに軽く回るなーと思ったら何とギアにグリスがべっとり塗ってありました。
おいおい…。
拭き取らせていただきました。
 
ネックの形状も変わっています。


写真でわかるか微妙ですが、3F辺りからヘッドの付け根にかけてぐっと薄くなっているんです。
最初ネックが反ってるのかと思いました。
どういう意図かは不明ですが、相当薄い感じがします。約1cmと弦間隔が広いのでその分弾きやすさを考えての事でしょうか?
 
ネックはほんの少し順反りで弦高4弦2.25mm、1弦2mmのセッティング。
テンションはちょうどよい感じです。
 
ボディが特殊な形状なので普通のハードケースには入りません。
オリジナルのケースつきなんですが、このケースが良くできてます。



とっても軽くて、かなり硬い補強材がトップ、サイド、バック全てに入っているのでとても安心感があります。
 
そうそう書き忘れましたが、ピックアップのバランスも悪かったので調べたらサドルの底がデコボコ。平面に削って調整しました。
ここまで手直しは久しぶりだったので大変でしたが、スプルースらしいスッキリきれいな音がバランス良く鳴って弾いていて気持ちいいです。レスポンスもキレもいいのでストロークソロにも合いそうです。
Youtubeのデモ動画で積極的に使っていますので聴いてみてくださいね。