明日は明日の風が吹いたら私が儲かる

作詞、短歌、川柳、俳句などに目覚めたユリシーズのたわいない日記。
主に言葉のことに関して書き連ねてみます。

作詞114 『景』

2012年06月28日 16時45分33秒 | 作詞(新作)
『景』
 


右側の境の向こうに海が見えた
それは大げさで嫌味なほどの蒼
波の端っこをつまんでめくったら
どんなモノを隠しているのか

僕は出会うたびにすり減っている?
僕は出会うたびに膨らんでいる?

君の目を舐めたら海の匂いがした

愚かなあの人は砂の上に家を建てる
誇らしげにしているけど
波はもう足元までやって来ているよ

僕達は互いの心の中に家を建てる
誰も知らないだろうけれど
何もさらえないただ一つの住処



左側の扉の向こうに夜が見えた
それは矮小で哀れなほどの黒
月の裏側をこっそり覗いたら
どんなモノを抱いているのか

僕は離れるたびにひび割れている?
僕は離れるたびに色付けられている?

君の髪に触れたら星座が浮かんだ

愚かなあの人は目を塞ぎながら歩く
恐れおののいているけど
影はほら足元から纏わりついているよ

僕達は互いの心の中に宙を見てる
誰も気づかないだろうけれど
何もかわらないただ一つの景色


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