「我々は日から日へと続くその連続の中に過去の年月を生きなおすのではなく、
凝固している回想の中に、
― 他の一切のものから離れ、孤立し、封じ込められ、じっと動かず、停止し、
見失われてしまったある地点から、
暗い闇の影を受けながら、
ある朝方又はある夕方の冷気や日差しの中に凝固しているそんな回想の中に ―
過去の年月を生きなおすのではないか・・」と書いた。
「過去の年月を生きなおす」とは何か。
「思い出す」とどう違うのか。
単に思い出すのと再創造するのとは違う。
こう言えばいいか。
分からない。
今夜はとりあえずそう言っておこう。
いずれにしても、
あの時と今との間には、
時間的にも空間的にも「絶望的な隔たり」があること、
これは間違いない。
決して思い出してくれない女のことを思い出したり、
過ぎ去った時間を生きなおしたりしている男の姿は、
寂しいものだ。
最新の画像もっと見る
最近の「四方山話」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事