なにを思いついたか、
いえ、
テレビでぬか漬けが取り上げられていて、
最近、若い女性にぬか漬けにはまっている人がいるとか
若くないかあちゃんもそんな空気を感じてはいた
なんとなく
本当になんとなく
ブームはぬか漬けというお漬物というより、
ぬか漬けのお漬物を漬けること
その行為
自分のぬか床を持って毎日お世話をすること自体がうけているみたい
ぬか床は生きていて
毎日お世話をすることで変化して、そしておいしいお漬物を作ってくれる
家族とか親友とか、
そんな感じで疑似家族なんだそう
もちろん名前も付けている
ぬか床は裏切らない
って、そんな感覚
分かる
はるか昔、
かあちゃんのかあちゃんが言っていた
居間で世話してるゴムの木の葉を拭いてるかあちゃんのかあちゃんに
その熱心さに妬みを言ったとき
ゴムの木は文句言わないでしょ
仕事を独立してするようになって
しばらくしたら仕事が空いちゃって、
でも、
それを相談できるような同じ立場の友人もなくて、
そんな時にたまたま知人から預かったぬか床
毎日お世話をするうちに
床どこの変化に気付いたんだって
それで、
自分の働きかけがちゃんと返ってくるって、
ぬか床にはまっちゃったらしい
そして、
もうひとつ紹介された300年続く家宝のぬか床
取材を受けた女性は70代だったかな
結婚して50年以上、結婚したうちのぬか床を毎日かき混ぜている
結婚当初、厳しかったお姑さん
今もご健在で100歳オーバー
とってもお元気そうで、言葉もはっきりしていて
毎日、お嫁さんのぬか漬けを食べているって
その日も
「おいしい!」ってにっこり言っていた
お嫁さんのこと褒めたりしたことないって、当たり前のことだからって、
でも、
にっこり笑顔でおいしい!って何よりの褒め言葉
床どこを腐らすよめならいらん!
なんて時代に合わない言葉ももしかしたら愛を感じる
そんなテレビを見て
かあちゃん、ヒットしちゃった…
テレビを見たのは木曜日
ぬかはどこで手に入る?
出来合いのぬか床なんかじゃだめ…いちから育てたいんだから
コイン精米所?でも、鮮度とか気になる…
そういえば、どっかの食堂では店先に置いて無料でどうぞってあったけど…
お米屋さんならあるよね
でも、
あぁ、昨日行けば良かった…
近所のお米屋さんはみんな日曜休み
あ、
ネットでも売ってる…
いや、
ここでネットはやめよう
だって、
古式ゆかしいぬか床作りたいんだもん
だからスーパー行けばある出来合いのぬか床は却下だし
そしたら…JA関係ならあるかも?いやなくても情報を得よう
数日ごちゃごちゃ考えて
今日、けんちゃんと児童館で午前中遊んだあと
そのままあちこちして調達した
肝心なぬかは、JAのスーパーにあった
ちょうどいい量で50円(税込み!)
そして、普通のスーパーにはしごした
自然塩は家にもあるけど、足りないかも知れないからカゴにイン
あ、
結婚してほぼ7年お塩買ったの初めて…
唐辛子はたった1本でいいけど、イン
干し椎茸は案外高くて倦厭してるけど、この際イン
花かつおはあるからいい
こんぶも確かある
遅いお昼ご飯のあと
かあちゃんとけんちゃんでぬか床作りをした
大した時間もかからなくて
けんちゃんもお手伝い
ぬか床
一応できた
これから2週間…まずは熟成してもらう
捨て漬けににんじん、大根のあたまのところ、そしてしっぽ
ぬか床に埋めた
けんちゃんも楽しそうだった
そして
名付けタイム
テレビで紹介されたのはぬか子、ぬかえもん…
ネットで検索するとぬかたろうもあった
とこちゃんはかわいい
できれば呼びやすいのがいい
あるお料理教室の先生のブログがあった
ぬか床作り講座をしたときに名前をつけることを勧めたんだって
「大事な人の名前を付けるといいですよ、腐らすわけにはいかなくなりますよ。
私は亡くなった曾祖母の名前を付けています」
と生徒さんに言ったんだそうで…
そしたら、
生徒さんたちが口々に答えたらしい
「だんなの名前じゃあね、どうでもよくなっちゃう」
だそうです
かあちゃんも、とうちゃんの名前は付けません
かと言って、
ぬか床に向かって、けんちゃんって呼びかけるのもちょっと
で、
とこちゃんかわいいし、とこちゃんに決めようと
けんちゃんに聞いてみたら
とこちゃんはダメ!
ことちゃんならいい
ってことで
命名ことちゃん
問題がひとつ
かあちゃんは漬け物を食べる習慣がない
定食を頼んでお漬物が付いていても、残しちゃうのが常
キムチは好きだけど
お漬物はわざわざ食べない
買うこともない
らっきょは買ったことある程度
でも、
ことちゃんのことが既に可愛くなっている
美味しいお漬物、一緒に作ろうね