目が覚めたら、遊園地にいた。
みんな笑顔で楽しそう。
反対に僕の心は、何かをたたいている。
「思い出せ」
どこかから聞こえた声。
さっきまで快晴だった空が、
今はもう夕闇。
時間がゆがんでるみたいだ。
お客さんは、誰もいなくなった。
音楽さえも聞こえない。
僕は、1人その場に佇んだ。
「帰りたい」
そう心の中でつぶやいた。
でも、出口を探しても見つからない。
助けて、と思った。
でも、周りには誰1人いない。
そこへ、一匹の猫が現れた。
すがる思いで、猫の目を見た。
彼もまたこちらを見つめる。
つーっと、頬に温かいものが流れた。
気づいたら、普段のベッドの上だった。
涙。
夢の続きを追っているように、切なさがあふれた。