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赤松敏弘Vibraphone Connection・談話室

リンゴジュースとクルセイダース

『リンゴジュースとクルセイダース』
さらにキタ〜 39℃。もうどーにでもしてくれ〜、と言いたい暑さの東京。
 
 
日曜日はマチネで午前中から温水プールを泳ぐような感触だったが、帰りに車に乗り込むと外気温は39℃。
40℃も時間の問題に思えた。
 
この時期の楽器運びは熱さとの戦い。
 
うん? 暑さでは?
 
と思うだろうが、車に積み込んでいるヴィブラフォンがモーレツに熱くなっている。今日は建物の地下駐車場だったが、この時期野外に駐車すると楽器は溶解するんじゃないかと思うくらい熱を帯びる。当然ながらデリケートな鍵盤だけは人間様と同じ冷房の効いた場所で過ごすのだけど。その昔、近場だとまだカバーとかで包んで運んでなかった頃、マジで共鳴管(パイプ)で火傷しそうになった。それだけ灼熱の季節は楽器も悲鳴をあげている。
 
さて、帰宅すると午後4時過ぎ。灼熱とはいえ夏のこの時期の景色は嫌いじゃない。キーンと冷えた・・・・・・・・
まだビールには早い(暑過ぎて)この時間にはコレ!
 
『青森 青研の葉とらず りんご100』(青森県弘前市青研製)
 
もしも僕のことを20年前以前から知っている人は驚くだろう。
食べ物の好き嫌いはほとんどなかったのに「りんご」と「納豆」だけはずーっとダメだった。今でも「納豆」はダメなんだけど、「りんご」に関してはこの10年のうちに好きになった。それ以前から時々「飲んでみたい」と思うことがあって、そんな時はジュースも飲めるのだけど独特の甘味と酸味が鳥肌を立ててしまう。そうなるとダメだったのだけど、今はそれがなくなって飲めるようになった。
いや、こんな灼熱の時に真っ先に飲みたくなる。人間変われば代わる物です。
 
 
色々あるリンゴジュースの中でも、これが一番美味しい。妙な味付けがないから嫌いだった人間が美味しいというのだからこんなに間違いない意見はないと思う。
 
 
他のりんごジュースよりは少しだけ高めだけど瓶詰めされた贈答用の高級りんごジュースよりは求めやすい価格。近所のスーパーにあるのでいつも買える。
愛媛の松山のスーパーにもあった。だから多分全国津々浦々どこでも試せるでしょう。見かけたら是非!
 
もう梅雨明けしたかのような真夏の陽射し。その夕方になると時々聴きたくなるアルバムがある。
 
クルセイダースのジャズという冠(元々60年代からジャズ・クルセイダースという名前で活躍していた)がとれた初期のアルバム。
 
『SCRATCH/THE CRUSADERS』(MCA/1974年)
 
日本でのリリースは1975年だったと思う。いろんな思い出のある夏だったからよく覚えている。
僕はこの頃どっぷりとECMにハマっていて、好きなジャズメンも大挙してECMから続々と名作を世に送り出していた。これをジャズというのなら、生涯の生業にしない手はないと決断させるものばかりだった。
 
でも、そんな中で、それまで自分が絶対に触れてこなかったものへの興味が湧いてきたのも事実。
 
ジャズを聴き始めた初期から聴いているマイルス・デイビスは別格として、いわゆるブルース系と呼ばれる音楽に全く興味がなかったので触れてみたくなった時にこのアルバムの“WAY BACK HOME”をラジオで聞いて即刻レコードを買った。(この時期買ったレコードで一番意外性があったのは歌手のジョー・リー・ウィルソンの『HEY LOOK AT YOU』だろう)
 
ラリー・カールトン(g)の名前は知っていたけど、ジョー・サンプル(el-p)を除いて他のオリジナルメンバーにはそんなに詳しくなかった。
でも、このライブ盤は何か惹かれるものがあった。
1974年という時間そのままがここには記録されている気がしていた。
 
 
マイルス・デイビスやECM陣を中心に聴いてきた自分のジャズ歴の中に「違うもの」が入ってきた。その後この人たちがウエストコーストのスタジオ界を席巻してフュージョンと呼ばれる音楽の台風の目となって行ったのはよく知られたことだ。
 
この頃、高校や大学の文化祭や大学祭でこの手のライブをやるといいんじゃないかと思いつつ過ごしていた。それほどこのクルセイダースのライブ盤は耳馴染みのいい、シンプルで、キャッチーで、それまで自分が聴いて来たジャズとは正反対のものだった。
 
 
っあ。
ここまで書いて、なぜ「リンゴジュース」を飲みながらこのアルバムを聴いたのか気がついた。無意識だったのに(笑)。
 
いろんな1975年頃の夏の思い出と共にこのアルバムを灼熱の21世紀の夕方に聞く。
 
そうだなぁ、このアルバムで知ったことが意外とその後の演奏の場で役立っているなぁ、て。
そして、それは今、当時の自分と同じ年齢には決して伝わらないことだろうなぁ、と。
 
経験して、自分のものにして行く世界とは、常にそうじゃなきゃいけない。それぞれに違うから今があるんだと。もしも僕と同じことを思い描ける人がいたら、それは僕と同じ経験をしていなきゃ嘘になる。
そんな人、いるわけない。
 
色々あるから面白いんだわ、人生は。
 
 
 
 
 
【期間限定公開/無料動画】
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最新の動画です。2022年11月に栃木県足利市のartspace&cafeで行われた彫刻家藤岡孝一氏の個展BLUEの中の「JAZZ in BLUE」での演奏からダイジェスト。
約27分間の動画です。
写真をクリックするとartspace&cafeのページに飛びます。最初にコマーシャルが入る場合がありますのでご注意ください。
演奏:Toshihiro Akamatsu(vibraphone) Hakuei Kim(piano)
 
・Straight, No Chaser......Monk
・Violet Rays.....Toshihiro Akamatsu
・Synonym......Toshihiro Akamatsu
・White Forest......Hakuei Kim
・Beyond the Dream......Toshihiro Akamatsu
・Lake Sagami......Hakuei Kim
・The Gleaner......Toshihuro Akamatsu
enc
・Blue in Green......Miles
 
Nov/13/2022 artspace&cafe @ Ashikaga, Tochigi.
 
 
Next Show
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■8月3日(木)19:30〜(19:00 open/ 2セット入替なし)
池袋西口 AbsoluteBlue https://absol.blue/index.html
Majestic Colors Trio
【出演】赤松敏弘(vibraphone)ハクエイキム(p)市原ひかり(tp)
先日レコーディングを終えての第一弾 乞うご期待!
【時間】1st 19:30-20:30/2nd 21:00-22:00
【料金】3600円/学割2600円+1dr od
予約受付中!
☎︎ 03-5904-8576
ネット予約→ https://reserva.be/absol00/reserve?mode=event...
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目の前で聞きたい人集まれ!
■2023年8月6日(日)千葉 柏「Nardis」
19:30開場/20:00開演
ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vibraphone)
MC 3630円+od
予約・問い☎︎ 04-7164-9469
http://knardis.com
午前1時じゃないけど真夏の日曜の夜にキレッ、キレのジャズをお聞かせします!
この二人のキレッキレの動画はこちら!午前1時の演奏とは思えないキレッキレぶりにご注目@@;;
https://www.youtube.com/watch?v=7V_4uDKZkC4
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先日レコーディングを終えて新たなステップへの第一弾。夏の土曜の午後に、成城のカフェでグリーン・シャワーのようなジャズをお楽しみください。
■8月19日(土)13:30〜世田谷 成城学園前 CAFE Beulmans
望月慎一郎(piano)赤松敏弘(vibraphone)Duo
3300円+2drinks order
☎︎03-3484-0047
https://cafebeulmans.com
 

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【最新プロデュース・アルバム】
 
2023年1月25日発売!
現在の東京のジャズシーンで既にライブでは人を振り向かせる存在となりつつある新人実力派ヴァイビスト・吉野智子。今回そんな彼女のデビュー作のプロデュースを担当しました。
KALEIDOSCOPE / カレイドスコープ
Tomoko Yoshino / 吉野智子
3000円+税
2023年1月25日発売 (WISE RECORD/WR-202301)
 
全国のCDショップ及びネットショップからお手元に。
 
■演奏
Vibraphone : 吉野智子  Piano : 雨宮彩葉  Bass : 鉄井孝司  Drums : 小田桐和寛
 
皆様、応援宜しくお願い致します!
 
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■赤松敏弘 official site VIBRAPHONE CONNECTION
発売中のCD、ライブ情報、電子書籍やインタビュー掲載誌等、ジャズ、ヴィブラフォン、演奏法、ジャズセオリーと、ジャズやビブラフォンの周りにある様々な疑問も解決するお役立ち情報も満載。
1997年開設以来のユーザーからの様々な質問や情報交換もアーカイブとして保存中。是非一度お立ち寄りください。
( http://www.vibstation.net )



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【サブスク ヴィブラフォン】
 
2000年発売のアルバム「Next Door - birth of the “Swift Jazz”」から
2020年発売の「Next Door - New Life」まで、
VEGAレーベルで発売した10枚のアルバムから人気曲を
高音質でお届けしています。
 
 
色んな意味で生活の中で占める音楽の比率がコロナ以降高まりつつあります。
「聴いて」楽しむ音楽!
好きな時間に、お気に入りの場所で、くつろぎながら
そこでは無限の想像力が、あなたをお待ちしています。
 
 
是非どうぞ!
 

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それでは今日も楽しい一日を!

 


【放送 / ラジオ、テレビ

今週のオンエア (7月18日~7月27日) 
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【テレビ】
東京MX2 (地デジ9ch + ▲up)

番組名『ヒーリングタイム&ヘッドライン・ニュース』

癒しの映像+最新のニュース+最良の音楽。

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■日曜 18:00〜19:00 ■金曜 25:35 都知事定例会見終了後 〜27:00

■土曜 18:30〜19:00
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“路面電車のある風景 - 1”

『NEXT DOOR - NEW LIFE/赤松敏弘』(2020年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ハクエイ・キム(p)市原ひかり(tp,flh)酒井麻生代(fl)須川崇志(b)小山太郎(ds)佐々木優樹(g)

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■土曜 19:30〜
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“ねこの足跡”

21年6月、7月、8月、10月ヴィブラフォン部門【Amazon's Choice】選出作品『NEXT DOOR - birth of the swift jazz/赤松敏弘』(2000年作)


演奏:赤松敏弘(vib)ユキ・アリマサ(p)養父貴(g)新澤健一郎(kb)平石カツミ(b)斉藤純(ds)相内勝雪(mnp)他。

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■日曜 23:00〜23:30

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“東京点描 城南1”

『SPARKLING EYES/YUKARI』(2021年プロデュース作)


演奏:YUKARI(vib,mar)飯島瑠衣(p)中林董平(b)森永哲則(ds)guest:赤松敏弘(vib)



首都圏以外の方はこちらの「エムキャス」で全国からスマホやパソコンでリアルタイムにお楽しみいただけます。
★エムキャス→https://mcas.jp/c/mx2.html
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