国土交通省所管の天下り法人「国際建設技術協会」が2007年、約9200万円で作成した調査報告書がウィキペディア丸写しと外国史料を機械翻訳しただけのちゃっちいものであることが発覚した。
しかも作成されたのはたった3部だけだった。
「海外の道路関係情報に関する調査」というもっともらしいタイトルの付いた1100ページの報告書の内容は読むも無惨なゴミ資料ばかりで、日本語の体裁もなしていないというひどいものだった。
「50%が参考資料で、3分の1は英文を翻訳せずにそのまま載せているだけ」とは民主党細野氏の弁。
細野氏が「いまどきウィキペディアは学生のレポートでも教授が受け付けない」と追及すると、冬柴国交相も「よく調査し法人の存続も含め検討したい」と苦い顔で答弁した。
この天下り法人「国際建設技術協会」の理事長ら役職者3人は案の定いずれも国交省出身だった。理事長はここが3度目の天下り先で、年収1800万円(諸手当を除く)である。
日本語がまたひどい。
「以下のような諸点を揃わなくてはいけない」
「特徴を十分に反応しないといけない」(原文のまま)。
「中国語翻訳ソフトを使ったパクリでしょう」という意見もある。パクリの御本家からパクるとは、こいつらも大胆不敵だ。
「お金だけタダで渡せないから、形だけ作らせたとしか思えない」ということらしいが、タダで渡してやったほうが無駄を省いた分だけ安上がりで済みそうだ。
村田晃嗣氏は「お役所はふだん、テニヲハが変、書式がなっていないとか言って書類を受け付けないのに、オカシイ」と怒り心頭だった。
仲間内と庶民相手では対応が違うのだから文句を言っても仕方ない。
大谷昭宏氏は「東国原知事をはじめ、国交省べったりの発言をしている全国の首長さんたちには、国交省はこういうことをやりたがっている、自分たちの権益を手放したくない、地方を支配したい、という3つのことをしたいのだということを分かってほしい」
何をおっしゃる大谷さん、東国原知事をはじめ、国交省べったりの発言をしている全国の首長さんたちは「お仲間」なんですよ。
アロマセラピーやマッサージチェア、碁盤や卓球ラケットが可愛らしく見える事件でした。
(記事)
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