真相世界(The truth world)

200706ロシア大統領会見、「北方領土解決は困難」

北方領土に関してはロシアの潰れ待ちしか解決策がなさそうだ。プーチンの次の奴でも、下手に返還に応じたら、自分の立場を失うことになるだろう。
米ロの対立関係が深まり、軍事予算がロシア経済の足を引っ張るのを期待するしかない。
日本のスタンスはロシアを仮想敵国とするままで行くしかないだろう。


(記事)

プーチン大統領・会見要旨


我々は解決策を探っているし、今後も探っていく。ただ、四島がロシアに帰属することは議論の余地はない。これは第2次世界大戦の結果だ。しかし、日本側が過去の問題を取り除きたいと思っていることはよく理解している。

 1956年の日ソ共同宣言でソ連は(平和条約締結後に歯舞諸島と色丹島を引き渡し)二島ずつとする極めて高い柔軟性を発揮した。これは両国議会が批准した有効な文書にもかかわらず、その後日本が(受け入れを)拒否した。このような状況で次の解決策を探るのは難しい。ただ、次の首脳会談では安倍晋三首相とこの問題を協議することを期待している。安倍首相がロシア公式訪問を望めば歓迎する。

【カニ輸出】輸出は止めない。禁止したのは密漁・密輸だ。日本との協力に期待するが、今のところそれはない。日本にロシアから持ち込まれる水産物と輸入統計に出る数字には大きな差がある。ロシアの問題でもあるが、日本との協力なしには解決しない。安倍首相との会談で協議する。

【対東アジア】急速に発展している東アジアとの経済関係強化には関心がある。ロシアは東アジア地域の一員として、エネルギーだけでなく先端技術でも協力し合いたい。ロシア極東地域の発展につながると考えている。石油では太平洋までパイプラインを建設している。ガスでも極東地域と中国向けに敷設する計画を検討している。東アジアとは軍事面を含めて多角的に協力を発展させたい。

【ミサイル防衛(MD)網配備】欧州通常戦力(CFE)条約の結果、ロシアはウラル山脈以西から大型兵器を撤退させ、兵力を30万人削減した。一方、ブルガリア、ルーマニアでは新たな基地ができ、今回チェコとポーランドにMD設備が配備される。ロシアは一方的な軍拡に懸念を示さざるを得ない。

 MDは米国の核の潜在力の一環として機能することになる。国際的な安保体制を揺るがす。私は米国が最終的にあきらめる可能性を排除しない。米国の常識に期待している。さもなければ、その結果起きることはロシアの責任ではない。ロシアの世論は国の安保が揺るがないことを求めている。何ができるのか考えないといけない。米ロのみが中距離核を配備できないのは理解できない。

【エネルギー開発】サハリン2の生産分与協定(PSA)は植民地支配的な内容だ。ロシアは長い間、ただで資源を利用することを認めてきた。株主(英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、三井物産、三菱商事)がルールを守っていたらこの状況を見直す機会は我々になかった。株主が環境を破壊したのでこの状況を改善できた。(ロシアの天然ガス独占企業)ガスプロムが参加したことで日本は契約(液化天然ガスの輸入)を維持することができた。

【任期問題】2008年も私は仕事を続ける。家に閉じこもるにはまだ若い。何をするかは今は言えない。いくつかの選択肢があるが、年末から来年初めの政治状況を見て判断する。大統領の任期は4年で連続2期までだが、仏は5年で何期でもできる。米国は4年で2期まで。(多選を)制限するのは正しいが、ロシアで1期4年は短い。5年、6年か7年が妥当だ。


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