大学入試で当然のように行われている「センター入試」は、実は「独立行政法人大学入試センター」という天下り機関へ金を回すだけのために存在している。
「交通安全協会」同様国民の金をかすめ取るための悪質なシステムである。
昔の大学入試は、こんなものを使わなくても全く問題なく行われてきた。こんな馬鹿機関が介在するようになって既に久しいが、天下りが肥ったのと受験産業が儲かった以外に何のメリットもなく、受験生の負担は増え、大学受験に法外な費用がかかるようになったのは周知の事実である。
しかし、国民が馬鹿で、自民党に投票してしまったのだからしかたない。(選管の不正もあっただろうが…)
全国学力テストというと、センター入試で味を占めた文科省が二匹目のドジョウをねらって、天下り企業のNTTデータと創価学会系のベネッセに丸投げして行っている税金垂れ流し事業である。
天下りのためと公明党に裏金を渡す以外に全く意味のない行事である。
こんなくだらない馬鹿事業のために全国の教育委員会や現場の学校では青息吐息の状態である。何百万人もの生徒も無意味な作業を強要されている。
税金の用途も不明なことに加えて、NTTデータのいい加減な対応も問題になっている。創価学会系とはいえ一応受験産業であるベネッセはそれなりのノウハウを持っているが、NTTデータにそんなものがあるはずもない。文科省は本当に天下りに金を流すのだけが目的だったようだ。何とNTTは採点業務を派遣会社に丸投げしたのだ。
要するに、公共事業を落札したゼネコンがそのまま下請けに丸投げしたのと同じである。
今回県別の得点データを公表したが、だから何か文科省が対策を練るわけではない。もともと税金垂れ流しが目的だから、結果など産業廃棄物なのである。
で、その結果であるが、やはりというか当然というか沖縄がダントツで最下位だった。
2ちゃんねるなどでは心ない連中が、「やっぱ沖縄人はばかだなあ。2万人と11万人の区別がつかないくらいだからなあ」などと囃し立てている。
学力が低いと言うことが「馬鹿である」というのならば、その通りであるが、学力が低くなるのには理由がある。
沖縄県の仲村守和教育長は「成果が表れると思ったのに、まだだった。本土と比べ経済的に余裕のない世帯が多い。教育にお金を使えないうえ、親が十分に勉強に気を配れない家庭環境が背景にあるのでは」。沖縄大の川井勇教授(教育学)は経済格差が原因とみる。沖縄県の失業率は7・5%(07年8月)で全国平均の倍近い。「学費が払えない」を理由に退学する大学生も毎年いるという。離婚率も人口1000人当たり2・68件で全国トップ(06年度)となっている。
とあるように、学力と収入とは比例関係にある。全国で一番所得収入の低い沖縄県が最下位になるのはある意味では当然の結果なのである。
ボンボンが行く大学は慶応と言われているが、実際には東大の学生が一番金持ちであろう。
教育環境が違えば結果も違うのは当たり前である。
そういう意味ではこの学力テストも文化人類学的な資料としては使えるかも知れない。
それでは、日本で一番所得の高い県は秋田県なのか?
なわけはない。所得収入では沖縄といい勝負である。では、どうして今回トップだったのだろうか?
一方、秋田県は過去の全国学力テストで都道府県のうち40番台にとどまり、全国平均を上回ったのは音楽だけだった。24日記者会見した秋田県教委の幹部は「びっくりしている」「驚いた」ととまどいの表情を見せた。
確証がないので断言はできないが、東京都足立区で行われた教育委員会による不正行為を思い出してしまう。
足立区教育委員会が校長達を呼びつけて、答えを事前に教えるように強要したのである。関係者の行為は刑法に触れると思うが、まだ逮捕されていない。背景には足立区の学力が都内で頭抜けて低レベルという事情があった。
(参照)
足立区教育長 『子どもに罪ない』 テスト事前配布調査 会見で陳謝、涙も
専門家は好成績の理由に、01年度から取り組む「少人数授業」を挙げる。「1学級は20人前後で教育先進国のフィンランドと近く、目が届きやすい」と解説。また、「自習がきちんと成立し、学級崩壊がほとんどない。勉強に取り組む姿勢が確立している」と分析する。「貧富の差が著しく、階層化が激しい大都会に比べ、家庭が比較的安定している」と述べた。
御用専門家の戯言にしか聞こえてこない。県財政が破綻して、最低賃金もわずか610円しか出せないような県が、これほど「教育予算」にだけ大盤振る舞いできるわけがない。
事実、過去の結果は沖縄といい勝負であった。
秋田県教委の幹部が「びっくりしている」「驚いた」ととまどいの表情を見せたのは、「やりすぎた」という思いだったのかも知れない。
私が先ほど「学力テストも文化人類学的な資料としては使えるかも知れない」と言ったのは、結果に対する反応が地域ごとに違う点を検証できるからである。
以上の内容はあくまでも私の個人的な推論であることをお断りしておく。
(記事)
トップ秋田と最下位沖縄、経済格差も影響
◇トップ・秋田…20人学級、家庭も安定/最下位・沖縄…高い失業率、余裕なく
学力の格差が一部の都道府県で著しい実態が浮かび上がった。24日公表された全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果では、最上位の秋田県と最下位の沖縄県で大きく差が出た。経済的な格差、家庭状況が学力に影響しているとみられ、沖縄県の教育関係者からは「戦後置かれた状況は、本土とは異なっておりハンディがある」との声も漏れた。
テストでは、ほぼ9割の都道府県が全国の平均正答率から上下それぞれ5%以内に収まり、文部科学省は「縮小傾向」と評価した。しかし、国語と算数・数学計8分類すべてで最下位となった沖縄県と、5分類でトップだった秋田県の正答率の開きは大きく、20%を超える科目もあった。また、上位には富山、福井各県が続き、下位には北海道、大阪府が位置した。
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