「はやぶさ」大気圏突入、60億キロの旅帰還
≪日本の小惑星探査機「はやぶさ」が13日夜、地球と太陽の距離の40倍に上る60億キロ・メートルの旅を終え、打ち上げから7年ぶりに地球へ帰還した。
午後8時21分(日本時間午後7時51分)に試料カプセルの分離に成功し、同11時21分(同10時51分)ごろ大気圏へ突入した。
カプセルがウーメラ(南オーストラリア州)付近で回収される可能性が高まった。≫
小惑星を探査し地球に帰還するという高難度のスケジュールだった。日本の宇宙技術でもかなり挑戦的な企画で、計画そのものに無理があったようだ。
小惑星イトカワにたどり着くまでは比較的順調だった。しかし、イトカワで試みた砂の採取は、装置が正常に作動せず、失敗した。たどり着きはしたが最重要目的は不調に終わり、技術的課題が残された形だ。
採取には失敗したものの、カプセル内に舞い上がった砂煙が付着している可能性が残されている。これはカプセルを回収したときのお楽しみである。
離陸後のはやぶさは御難続きで、燃料漏れで制御不能になり、通信も完全に途絶した。使命遂行は絶望的と思われたが、奇跡的に通信が回復し、片肺飛行ながら3年遅れで地球帰還を果たした。
悪条件の中で無事帰還させた管制チームの熱意と努力には敬意を表したいが、技術的には決して威張れたものではない。
何の苦労もなく目的地に到達して、サンプルを採取し、楽に戻ってくれば、ドラマとしては盛り上がらないがそれが一番望ましいのである。
「はやぶさ」とカプセルが地球に帰還 大気圏突入確認
≪カプセルにイトカワの砂が入っていれば、月の石を持ち帰った旧ソ連のルナ計画や米国のアポロ計画、宇宙空間で彗星(すいせい)のチリを回収した探査機に次ぐ成功となる。
着陸時に回収装置が正常に機能せず、砂が入っていても微量だと考えられる。ただ、粉薬1粒ほどでも成分は分析できるという。宇宙航空研究開発機構は、カプセルを発見次第、日本へ空輸して詳しく分析する。イトカワは、46億年前に地球などと一緒に誕生したときの姿を保っており、太陽系の成り立ちの解明につながると期待されている。 ≫
日本の小惑星探査機「はやぶさ」の回収カプセル、発信した電波信号やヘリコプターによる捜索などで豪州の砂漠に着地を確認、発見
ということで、カプセルの中身が判明するのはしばらく先だが、砂が入っていればいいんだけどね。空っぽだったら仕分けされてしまうかもしれない。
はやぶさ (探査機)
「イトカワ探査の終了後、JAXAでははやぶさ2をミッションとして立案しており、応援を呼びかけている」とのことだ。予算が付くかは微妙である。
イトカワ (小惑星)
イトカワは火星と地球の軌道を横断して回っており、将来地球に落下してくるかもしれないヤバい天体である。
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