昨年12月17日に紹介したインコタームズ2020(貿易講座227回)は、本年1月1日に発効しています。予想通り、今回は大きな変更はないので、国際商業会議所などへの問い合わせも非常に少ないようです。
実務家が注意すべきは、上記講座で述べていますが、下記2点。
1 従来のDAT Delivered at Terminalが DPU Delivered at Place Unloadedへ表現が変更されましたが、内容は変わっていません。
2 CIPにおける保険条件が変更されました。実際には保険条件は売主と買主合意の上商品にふさわしい条件で付保されているので、今回特に問題になりません。
実務家の立場として、インコタームズを必要以上にいじりまわすことはせず、実務に専念すればよいと思います。ただ解釈について疑問が生じれば、インコタームズ2020の英文正本を参照してください。和文の方はおおむね正確ですが、一部誤解を招く文言があります。