手賀沼日記

危険な握手

最近わが国でも、いろいろな機会に握手をすることが多いようだ。

今は昔、私は海外勤務中に胆のうが破裂し、急きょ内地へ搬送された。成田空港で、乗務員がこの方は海外勤務の商社マンで、先におろすので皆様ご了承をと放送した。

そうすると10人足らずの乗客が立ち上がり、「しっかり」とか、「がんばって」とか言いながら握手をしてくれた。私は当然感激した。

これは危険な握手だったのだ。胆のう手術後分かったのだが、私は腸チフスに感染していたのだ。握手をして激励してくれた皆さんには、本当に申し訳のないことをした。腸チフス感染者が出なかったのは幸運であった。

その後私は3か月入院、治癒後海外の勤務地に戻った。



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