行きつけと言っても、前回寄ってから約2年も立っていて、もう常連さんとは言える立場ではありません。
ご主人が3、4年前に亡くなられ、現在、50代後半の奥さんが一人で切り盛りされている、カウンターだけの小さな店です。
女主人は、今から十数年前にTVでお騒がせの、あの「花柳 幻舟」にそっくりの細身の女性で、私たちは愛情を込め幻舟さんと呼んでいますが、それが気に入らないらしく、呼ばれると眉間にキット2本のしわを寄せ、こちらを睨んできます。(その仕草が茶目っ気があり、楽しいのです。)
いつものように、大好きなお好みを頼んだんですが、今日は女主人の行動がいつも以上にぶっ飛んでいました。
お好み焼きの、具をかき混ぜながら一言「手が痛くて、よー混ざらんわ。」
とお小言1つ。 明らかによく混ざってないまま鉄板へ。 挙句の果てには、後輩のお好みには卵を入れ忘れ焼く始末。 焼けた後に、卵を目玉焼きにして上に乗せ「これで、おいしくなった。」 やれやれ、、。
おろし大根の小鉢を頼めば「手が痛いから、よー作らん。」
それなら「オニオンスライス。」と頼めば、「目が痛くなるからいやだ。」とはじめに却下した、おろし大根を徐に作り始める。
とまあ、最後までこの調子。
普通の客なら、怒って帰るところだが、それが全然怒る気にならない、むしろ女主人の行動を楽しんでいる。 本当に独特のキャラが私たちを和ませてくれる、不思議な空間です。
椅子に腰を落とし、お酒を飲みながら、ふと一言「お医者に肝臓が悪いから、飲むなと止められているけど、いつ死んでもいいから飲むねん。」
(幻舟さんは大阪出身です。)
亡くなった主人への想い、いまだ消えず、、。
そんな女主人を見ていると、「人生って何だろう、、。」と何時も最後に思い、店を出る私です。
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