3月終了。
18興行。
本来ならもっと楽しい時間だったはずでした。
でも、ツラい月でした。
果たして自分の行動が正しいのかどうか云々、
とも考えたりもしましたが、
“正しさ”を考えること自体がそも適切ではなくて。
もし万が一、私の行動を非難されたい場合はご自由に。
全力で言い返します。
《最優秀試合候補》
1.3 DDT 後楽園 田中将斗vsクリス・ブルックス
1.4 東京女子 後楽園 中島翔子vsハイパーミサヲ
1.4 崖のふち女子 板橋 松本都vsクリス・ブルックス
1.13 DDT 住之江 竹下幸之介&勝俣瞬馬&飯野雄貴vsアントーニオ本多&平田一喜&くいしんぼう仮面
1.13 ガン仁田 住之江 渡瀬瑞基&ミス・モンゴルvsアルティメット・スパイダーJr&青木いつ希
1.22 BASARA 新宿 FUMA&久保佑允vsバナナ千賀&ツトム・オースギ
1.25 我闘雲舞 市ヶ谷 アントーニオ本多vs駿河メイ
1.26 九州プロレス 北九州 入江茂弘vs野崎広大
2.2 ガンプロ 王子 翔太vs旭志織
2.9 我闘雲舞 王子 SAKI&水森由菜&紺乃美鶴vs高梨将弘&新納刃&趙雲子龍
2.10 FREEDOMS 後楽園 杉浦透vs宮本裕向
2.11 東京女子 北沢 辰巳リカ&渡辺未詩&鈴芽vs伊藤麻希&らく&原宿ぽむ
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア 翔太vs本田アユム
2.16 東京女子 蕨 天満のどか&のどかおねえさんvsのどかおねえさん&のどかおねえさん
2.17 JSTAGE 新木場 ディック東郷vs藤田峰雄
2.17 JSTAGE 新木場 近野剣心&吉田綾斗&中津良太vs野村卓矢&阿部史典&佐山駿介
2.18 BASARA 新木場 阿部史典vs下村大樹
2.18 BASARA 新木場 バナナ千賀&ツトム・オースギvs木高イサミ&関根龍一
2.18 BASARA 新木場 高梨将弘vs藤田ミノル
3.7 仙女 奈良 DASH・チサコvsKAORU
3.7 仙女 奈良 橋本千紘&優宇vs里村明衣子&駿河メイ
3.8 仙女 新宿 橋本千紘vs朱里
3.20 我闘雲舞 板橋 クリス・ブルックスvsバリヤン・アッキ
3.20 我闘雲舞 板橋 高梨将弘&藤田ミノルvsTAMURA&趙雲子龍
3.21 東京女子 板橋 坂崎ユカ&瑞希&乃蒼ヒカリvs中島翔子&愛野ユキ&舞海魅星
3.21 ガンプロ 板橋 今成夢人&バリヤン・アッキvsマイク・ベイリー&冨永真一郎
3.21 ガンプロ 板橋 春見沢萌彦&勝崎周之助&桜井鷲vs坂口征夫&樋口和貞&赤井沙希
3.21 ガンプロ 板橋 石井慧介vs岩崎孝樹
3.29 スク闘2020 スポルティーバ ロッキー川村vsジ・インテリジェンス・センセーショナル・グランド・パッションマスク4号
見れる大会が限られる状況ではありましたが、
それでも、いつでも、レスラーたちは素晴らしかった。
奈良で行われたセンダイガールズプロレスリング、
バルコニー席という特殊な環境でテンション(と写真を撮る難易度)が
上がりましたが、試合はもっともっとテンションを上げてくれました。
“ハードコアクイーン”KAORUと、
“新・ハードコアクイーン”DASH・チサコの二人による、
RIOT CROWNのパートナー対決。
どちらも躊躇なく展開したゴリゴリのハードコアマッチで、
個人的には、「いたーい。ハードコアヤダー」とかいいながら、
スイサイドな攻撃の展開にあまりに躊躇がなかった
KAORUの試合ぶりがとってもクレイジーで印象に残りました。
バルコニーから観るハードコアマッチ、
バルコニーから観るハードコアマッチ、
ラダーを使った立体的な攻撃は距離感がさらに迫り、
大迫力の試合。
最初バルコニーの難易度に苦悩していた私ですが、
この試合をみて、この興行に来たこと、
バルコニー席を選んだことに大変満足しました。
“次”がいつあるかはわからないけれど、
もしエバンスキャッスルホールで興行があるときは、
是非バルコニーをおすすめします。
メインは“チーム200kg”vs“メイコメイ”。
この試合が決まったときに、奈良に行く決心を(割とライトに)固めました。
チーム200kgはもはや言わずもがなの説得力。
メイコメイの方は、地元京都にほど近い奈良開催で、
他団体初メインを務めることとなった駿河メイが躍動。
いつもどおりといえばいつもどおりなのですが、
このメンバーの中に入ってなお存在感を発揮する当たりが恐ろしい。
あと、里村さんと駿河メイの二人でタッグを組む機会って
それほど多くないはずなのに、タッグの呼吸がドンピシャだった。
これは二人がタッグが得意とかなんとかよりも、
ただただ、“達人”が二人並んだが故の気もします。
つまるところ二人ともすごい。
あとやっぱり個人の感想ですが、
優宇選手の持つある種のクリエイティビティが、
東京女子退団からこれまでで一番発揮されているようにも思いました。
面白かった。
翌日は東京に戻っての新宿FACE大会から、
橋本千紘と朱里のセンダイガールズワールド王座戦。
どの攻撃でも相手を仕留めうるような、
“真剣”勝負の様相を呈すると、
橋本千紘がオブライト一閃。
ほぼ、この一発だけで試合を決めた、
ヒリヒリとした空気感が堪らなかった。
東京都や専門家会議から「気が緩んだ」と指摘を受けた三連休。
プロレス界的には依然として開催に際しては厳戒態勢、
消毒、マスク、換気を徹底。
そんな難しい状況下にあっても、板橋の連戦はとても楽しかった。
我闘雲舞で行われたクリス・ブルックスvsバリヤン・アッキは、
3月の個人的なベストバウト。
…アッキはもしかしたら、3月に世界でも一番試合をしたプロレスラーの1人かもしれない。
元々の爆発的な身体能力に、日本で、英国で身につけた技術を
重ね合わせるバリヤン・アッキは、久しぶりにリングで見ると、
より一層強くなってた。
この長身でひたすらに絡みついていくクリスの試合スタイルは
世界でも唯一無二の部類な気がしますが、
バリヤン・アッキのスタイルも、ドンドンドンドン真似のし難いものが
出来上がりつつあるように思えてきます。
素晴らしかった。
同じ我闘雲舞板橋大会から、堪らない試合となったのが、
TAMURA&趙雲子龍と、高梨将弘&藤田ミノルによる“西調布ワン・ナイト・スタンド”。
この日この時このリングの上にあったのは、紛れもなく、
あの西調布地下のスポーツジム兼地下格闘技場と同じ空気。
低床リングを見守る観客が生み出してきた熱狂が、
今もプロレス界に息づいている。
翌日の板橋では、1月ぶりの開催となる東京女子プロレス。
カード当日発表となったこの大会、やっぱり様々に面白い試合が展開されましたが、
特に印象に残ったのがセミファイナルの6人タッグマッチ。
週プロモバイルで某教頭が「分裂等の流れを汲まないプロレス団体は東京女子くらい」
と名前を挙げていましたが、その独自派生のプロレス団体も
旗揚げから早7年になろうというところ。
旗揚げ初期からいるメンバーはもとより、
まだ2、3年目の愛野ユキや乃蒼ヒカリ、
1年目の舞海魅星というキャリアの若い選手を混じえても、
なんの違和感もなくこれだけの試合をできるところに、
団体の明らかなレベルアップを感じた試合。
面白かった。
そればっかり言ってるけど、面白かった。
ガンプロはいつも満足なんですが、
やっぱり、板橋のガンプロは特に熱量がおかしい。
全試合面白かった。
しかしそうすると強弱の表現がバカになるので、
泣く泣く3試合ピックアップしています。
3.8北沢で予定されていた私にとってのドリームカードたる
バリヤン・アッキvs冨永真一郎が流れてしまうことになり、
悲嘆に暮れていましたが、マイク・ベイリー、今成夢人を加えてのタッグは、
期待通り、いや、期待以上の素晴らしい試合に。
この日のマッチアップを見ても、
冨永真一郎のプロレスの指向性と、バリヤン・アッキのプロレスは
やっぱり絶妙に噛み合う。
その思いを確信するくらいに面白かった。
あと、マイク・ベイリー&冨永真一郎組の呼吸が絶妙。
DDTからEruptionを迎え討ったTHE HALFEEの試合は、
“対抗戦”という、ガンプロの持つ原初の空気感が全面に漂うヒリヒリとした試合。
熱の置き場を間違えた口汚い野次が聞こえた気がしたのが若干残念でありましたが、
まあ、そういうこともあるだろう。
ただ、“らしい”熱量のある試合で、もっともっと、
このユニット間での続きを見てみたいところです。
メインは、ガンプロに新しい“強さ”のあり方を持ち込んだ二人の直接対決。
ガンプロというおかしな磁場に、
この二人のある種のクレイジーが加わって、
それがガンプロの“色”として定着したことがとても嬉しい。
ガンプロはガンプロ。
石井慧介と岩崎孝樹は、ガンバレ☆プロレス。
…あ、あと試合展開のあまりの激しさ(石井慧介のクレイジー)に、
セコンドについてた今成夢人が思わず笑ってしまっていたのがとても印象的でした。
Livin' in America
《最優秀興行候補》
1.4 崖のふち女子 板橋
1.27 まっする1 新木場
2.15 藤田プロレス☆スクール 2AWスクエア
2.18 BASARA 新木場宴
3.26 まっする2 新木場
(3.28 チョコプロ 市ヶ谷)
3.29 スク闘2020 スポルティーバ
2.9次元ミュージカルとかいう恐ろしい発想の実現と成功。
マッスル坂井はマッスル坂井で、まっするはマッスルで、まっする。
「とにかくプロレスを続けよう」
Tシャツに刻まれた文字がひたすらに心に刻まれるとともに、
かつてリング上で心情を明かすことを「苦手」と語っていた翔太が、
ユウキザ・ロックと今成夢人のやりとりに感極まり、
「プロレスは死なない」という心情を顕にしたのが、
全てを物語ったように思えました。
同じく厳しい情勢下での開催となった、
名古屋スクールオブ闘争2020。
元々教頭が思い描いていた闘争となったかどうかについては、
おそらく本人のみぞ知るところであるかとは思いますが、
ただ、開催されてよかったし、行ってよかった。
それは間違いのない感想。
学校には学びがある。
学びが生かされれば、人間は成長する。
より強くなるスクール、より強くなる名古屋の明日を楽しみにしています。
《最優秀新人候補》
薄井鉄央(BASARA)
若松大樹選手(2AW)とか小石川チエ選手(我闘雲舞)とか、
なんとなく名前を挙げたくなりそうなエッセンスはちらほら感じ始めつつあります。
じゃじゃ馬トーナメント延期に伴い、なんとなくペンディング中。
《最優秀タッグ候補》
新井健一郎&藤田ミノル(九州プロレス)
Speed of Sounds(フリー)
PURPLE HAZE(全日本プロレス)
諸々の延期に伴い、この部門もペンディング。
《最優秀団体候補》
崖のふち女子プロレス
マッスル
チョコプロ new!
プロレス団体のみならず、
世界的なエンターテインメントの危機に、
真っ先に導き出された“最適解”。
さくらえみっていうプロレスラーは、本当に凄い。
《ベストモーメント》
1.19 オレンジタウン 翔太「1.5 東京ドーム、オカダ・カズチカvs内藤哲也戦でオカダ・カズチカがインプラントを繰り出したときの海野レフェリー」
3.20 YMZ 板橋 Chair King
椅子取りゲームのこんな鮮やかな勝ち方初めて見た。
《MVP候補》
〜独断と偏見で選ぶ月間MVP〜
1月 ディック東郷
2月 水森由菜
3月 バリヤン・アッキ、さくらえみ
興行の開催はおろか無観客試合の開催すらも限られる中で、
真っ先に最適な選択肢を見出し、開拓し続ける“チョコレートプロレス”に
ただただ脱帽。
なんせ初回に鈴木みのる参戦ですからね。
しばらく蒼天航路の
「覇王がみずから軍を率いて長城を越えた。この北伐の成果はそれだけですでに達せられている(蒼天航路18巻/賈詡文和)」
以外の感想が浮かびませんでした。
というわけでさくらさんの完勝。
何に対してというわけではないけども。
アッキはおよそ8カ月ぶりくらいに
日本で試合をすることになったわけですが、
比較的興行中止の少なかった我闘雲舞を中心に試合をし、
またチョコプロの中心選手となっているため、
この2週間くらいの試合数はもしかしたら世界一なんじゃないだろうか。
試合の素晴らしさは相変わらず、
というか久しぶりながらさらになんか凄みをましてしっかり成長していて、
文句のつけどころがない。
[パンクラシスト、AEWスーパースター、元ECW世界王者とチョコプロで連戦続くバリヤン・アッキ]
元々アッキの試合が好きなので贔屓目はあるけども。
4月もこの二人の試合をひたすら楽しみにしています。