ツラい。
悲しい。
悔しい。
腹立たしい。
あれだけ嫌だ嫌だと思いながら赴いた仕事ですらも、
今日に限っては、少しでもこれらの感情に浸らずに済んだ時間だったから、
幾分かはマシだった。
ビルを出た瞬間、夕方の薄暗さと、
生ぬるい空気が、一気にそのツラさを思い出させた。
職場が水道橋なのもいけなかった。
いまさら都合よく都合のいいタイミングに好きだというのも、
勝手に落ち込んで勝手に立ち直るのも本当に申し訳ないんだけれど、
それでも言葉にしないと整理できない感情がある。
私はたぶん、今日世界を嫌いになって、
次第にまた好きになる。
でも、嫌いだった気持ちを、忘れたくはない。
ただ自分の無節操な言葉でたまたま目にした人の心を傷つけたり、
思い出させたり、怒らせたりするのもイヤなので、
意図しない限り辿りつけないここに、
ただ、自分の感情の置き場を作りたかった。
2016年3月31日。
新宿と大久保の間くらいにあるGENスポーツパレスで、
プロレス総合学院の一期生卒業公演のようなかたちで行われた大会で、
彼女のデビュー戦をみました。
対戦相手は、才木玲佳選手。
プロレス総合学院の選手たちは皆本当にきっちり基礎を身に着けていて、
とても安定感のある試合を繰り広げる中、
この女子二人の試合は本当に素晴らしく。
きっとその活躍は、海を超えるんだろうと思ってました。
その後主戦場がスターダムになって、
あまり試合を見に行く機会はありませんでしたが、
それでもそのインパクトが物凄く、
なんというか、さもしい価値観ではありますが、
デビュー戦を見たことがいつか自慢になるのかなと思いながら、
急激に成長し、リングの中心に立つ様が輝かしかった。
たぶん、
間違ってるのは世界の方。
若く、カリスマ性があり、美しく、才能溢れるプロレスラー…
である以前に。
23歳の一人の女性を、
向けられた悪意から、守ることも叶わない。
これからどのように世界が変わったとしても、
突然世界から、一人の人間が失われた事実は、
もう、絶対に変わることがない。
その事実が、ただただ、ひたすらに悲しい。
華やかな舞台の上で、
華やかな雰囲気を纏いながら、
それでもひたすらに力強いプロレスが好きでした。
木村花選手のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。
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