電話が鳴って、小さな女の子が受話器を取った。
男の人、「もしもし、パパだよ!ママはいるかい?」
女の子、「ママは陳おじさんと二階の部屋にいるわ。」
男の人はちょっと怒って言った。
「どこの陳さんだい?うちの知り合いには陳さんなんて人、いないけどな!」
「いるわ。いつもパパが会社に行った後に家へ来る陳おじさんよ。」
しばらくして、男の人が少し落ち着いた声で言った。
「ねえ、パパはお前といっしょにゲームをしようと思うけど、どうだい?」
「ええ、いいわ」
「じゃあ、お前はまず二階へ行って、『パパが帰って来た!』って大声で叫ぶんだ。それからもう一度電話に出るんだ、いいかい?」
女の子はその通りにした、それから悲鳴が聞こえ、女の子が電話に出た。
「ママはどうした?」
「わたしが『パパが帰って来た』って言うのを聞いたら、慌てて部屋を飛び出して来て、階段を転げ落ちちゃった。今、ぜんぜん動かないの。」
男の人はちょっと満足した様子で、もう一つ聞いた。
「じゃあ、陳おじさんはどうなった?」
「窓から飛び降りるのが見えたわ。でも、あの人、パパがおとといプール掃除のために水を全部抜いたのを忘れてたみたい!今、プールの底に倒れてて、動かないわ。」
男の人はしばらく沈黙した。
「プ、プール?家にプールが…?ちょっと聞くけど、そっちの電話番号はXX-XXXX-XXXX
かい?」
「違うわ。」
「おお!申し訳ない。電話を間違えたようだ。」
百度空間「夢想的空間」2014-08-15
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