彼是3ヶ月ぶりくらいに髪を切りに行った。
いつも行くところは決まっていて、Barber Inoue と言う、青山一丁目のツインタワー内にある理髪店へ行く。ここに行き始めたのは単なる偶然で、単に前職の以前のオフィスが青山一丁目にあったからだ。仕事帰りに行けるところと言うことで夜オフィスを出てから行ったのが最初。
ここは、初老のマスター的な方とアシスタント、それから女性のスタッフがいつも必ずいる。前にブライダルシェーブはここが良いよ、と今でもたまに皆で集まったりする仲間内のK子さんが自身の体験からうちの奥さんに勧めていた。どうやらその女性のスタッフがブライダルシェーブをするようで、女性誌にも掲載されたりしているようだ。
僕は定期的に行くようになり、一度行き始めてから全く浮気なくこのお店へ通い続けるのは、何となく雰囲気が良いからと言うだけではない。勿論技量に関しても特段不満はないのだが理髪店としては何ら申し分ないのだ。特に初老の方が髪を切ってくれるときは何となく気分が良い。何故なら今時珍しいくらい礼儀正しく、とても親切な言葉遣いなどをされるからだ。ある意味自分の心が洗われる。一つ一つの言葉遣いだけではなく、その所作などは、何か理髪師としてのプライド以上にその人間性が現れていると思われる。全くの推察ではあるが、生け花や華道の所作に通ずるものがあるのではないだろうか。
また、このお店は、二度目以降名前を聞かれたことがないのに、一度目に切った際のお店独自の〝カルテ〟なるものを店の奥から取り出し、以前と同じようにしますか?とさりげなく聞いてくれるところが良い。この辺り、究極のCRM的ではないだろうか。。?八百屋レベルで、ご近所の奥様の顔やそこからの会話を覚えていて、客引きをして買ってもらうようなものがアナログレベルでのCRMの例としてよく引き合いに出されるが、ここの理髪店は間違いなくそのアナログレベルでのCRMを実行している。顔やらなにやらからきちんと以前一度でも切ったことのあるお客を覚えているのは並大抵のことではないと思うが、以前何かのテレビ番組を見ていたとき、髪を切り出すと、あ、このお客さんは以前あの時のお客さんだ、、と思い出す美容師がいる、と聞いたことがある。しかし、おいらが行っている理髪店はお店に入った段で、カルテを裏から持ってくるのだ。いや、これは凄いことだと思う。
今回は残念ながら初老の方ではなく、若い方のスタッフであったが、このお兄さん、段々上手くなってきているんだよね。最初は若干不安と言うか、う、切り過ぎだろ、それは、、、と思う時があったのだが、ここ最近は会話も軽妙洒脱であり、不必要なことは話してこない。またイギリス人並みに?季節柄の話題から入るところなど、イキである。強いて言えば、もう少しシェービングが上手くなると尚良いかもね。
お店を出るときに、くだんの初老の理髪師さんが専用のブラシで洋服についているかも知れないということでハタキで払ってくれる。その際、今年一年ご来店ありがとうございました。またどうぞ来年も宜しくお願いします、と仰った。
また年明けもこの理髪店に行こう、と思っている。
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