ワールドカップは終わった。
前回2006年大会の終了後、日本サッカーの進むべき道、について全く反省をしていなかったように思えた。正直個人的にはジーコを招聘した失敗を掻き消すためだけに次の監督候補はオシムさん、と意図的にリークした川淵氏のやり方には辟易するものを覚えた。この世代の人にPDCAなんて言っても通じないことは百も承知であるが、臭い物には蓋をする、的な発想と行動に付いては誉められたものではない。これは今でも非常に気持ち悪さだけが残っている。
日本人は失敗したら二度目を許さない的な発想がどうもある感じがする。しかしベンチャー企業にせよ、大きな会社にせよ、必ず成功ばかりが続くことなど先ずないが仮に失敗してもアメリカでは特に余程法令違反などをしない限りセカンドチャンスは誰にでも認められる。日本人だって同じことが出来るはず。仕方ないではないか。ブラジルを目指すのであれば反省するしかないんだ。今回の南ア大会をPKで敗退したから、と言うような運がなかった系の話に終始させてはいけない。そう言う論調は非常に危険。オランダにも負け、パラグアイにも負けた。
ベスト16の試合が終わった時点でパラグアイなど3カ国に次いで失点が少なかったなどとプラス面も勿論重要だが、何故本田のシュートは枠を外れていったのか、何故松井のシュートはバーを叩いたのか、何故パラグアイ18番にいとも簡単にペナエリでシュートを打たれるような守備システムだったのか、など色々と語るべきポイントはあるはずだ。
データを見れば一目瞭然なのであろうが、これを別に一般サポーターに全て示せとは言わない。しかしながら、あんな形で情報をリークしその後全く何故G子が駄目だったのかなどはある程度メディアを通して伝えるべきであろう。
日本のメディアの方から戦術分析をすることに付いては能力も意思も多分ないことから見込めない。実際様々な現場に立って取材風景を見ていると質問力がないことがよく分かる。基本野球であれサッカーであれその専門家を育てると言う意思がメディア内部にないのか(転勤とかで社会部とか経済部に回る確率や頻度がどれくらいあるのかは知らないけれども…)一向に日本のメディアの能力は低いままである。これがヨーロッパの場合には非常に顕著な分析をするところが多い。勿論LondonであればSunやDaily Millerなどのタブロイド紙などはゴシップ的な記事も多いであろうが、それでも書いてあることは的を得ていたり、協会への取材力からナショナルチームの方向性を示す記事が多かったりする。
当然日本のサッカーはヨーロッパや南米に比べると伝統がないかも知れない。
しかし反省のないところに真の意味での伝統など生まれようがない。成功であれ、失敗であれどうすべきだったのか、きちんと共有観念を持つべきである。Jリーグは代表を強くするために作られたのでしょう?!設立の際にそう言っていた。であるならば別に全チームが同じコンセプトでサッカーをする必要などないのだが、大方の方向性は共有しても良いのではないだろうか。
今こそ反省だ。
別に素人が語っても良いではないか。大衆迎合にならなければ良いだけの話だ。逆に言えばきちんと取捨選択をしてナショナルチームの方向性を見出していくのがJFAなのだから。
そして本当にブラジル大会でベスト8以上を目指す。
そう言う気概を今から作っていこうよ。
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