2001年、2002年頃、年間で250泊くらいをホテルで暮らすような出張生活をしていた。
まぁそうなると朝昼晩とほぼ外食になるので、かなり食生活は乱れていたように思う。仕方ないとは言え、そういう点でその出張生活はどうかと思っていましたね。そんな中、定宿と呼ぶべきホテルを作っていかないと、諸々辛かったので、当時月曜日に福岡に飛び、金曜若しくは土曜に東京に戻る生活の拠点を博多駅前のANAホテルにしていました。最低でも週に4泊若しくは5泊していた訳ですが、朝ご飯付きのプランとして、スタッフ全員でこれだけの年間宿泊数が見込めるのだから、と支配人に会わせてもらい、値段交渉をしたんですなぁ。単純に素泊まりか朝ご飯付きかの2パターンで、リストプライスからこれだけ下げられません?そしたら全員泊まらせるから、と。今思えば誰に言われた訳でもないんだが、物凄く賢いことしたなぁと。どちらの宿泊でも1泊に付き、シャツのクリーニング無料が付いていたな。懐かしい。
そんな年間で恐ろしい程泊まっていた時代、いくら朝ご飯付きにしても、毎日毎日同じメニューと言うのは辛いなと思っていた。
記憶では和食と洋食とレストランが分かれていたんだが、ほぼ毎日和食に行っていた。朝からパン食べるとかおいらとしては考えられない選択肢だったんでね。必然的に4泊毎日同じ和食のレストランで食べた訳だが、2-3週間もすればスタッフも顔見知りw。当たり前だわね。だからよく話すようになったんだが、お櫃にご飯を持ってきてもらう時に、今日は昨日とお味噌汁を変えておきますね、とか、おかずのうち何品かを他の方と変えておきますね、なんて言うことで、特別に変えてもらっていた。何もなければ、ANAホテルの和食レストランの朝ご飯は基本的にメニューは毎日同じだったっぽいが、連泊対応と言うことで、細かなところでメニューを変えてくれていたんだよね。
そう云う細やかな気遣いがとても優しく感じられ、物凄く心地よい気持ちで宿泊していたんだよなぁ。
何か特別なことをお願いしない限り、いつもと同じ部屋と言うように部屋番号を同じにしてもらったり、靴を置いていっても翌週に部屋に置いておいてくれたり、クリーニングをお願いしていたシャツも翌週のチェックイン後には部屋のクローゼットに掛けてくれていたり、日経とJapan Timesの2紙を必ず届けてくれたり、フロントでお帰りなさいませ、とはい鍵ですと渡されるだけで対応してくれたり、と兎に角、至れりつくせりでしたねぇ。
今回、そんなことを朝ご飯の時に思い出した。
昨日とは朝ご飯の中身が変わっていた。これは恐らく全宿泊者同じ対応だと思うが、昨今、ワーケーションとか言う言葉で連泊をする宿泊者が多くなっている中、朝ご飯をホテルで食べる時に、また昨日と同じかぁなんて言うがっかり感を与えないと言うことをきちんと対応しているんだな、と。ホテルが最低限のハードルとしてこういうことをクリアさせるように、と顧客への提供価値を検証しているプロセスを経ていないとこういうサービスは産まれないよね。
きちんとしているところはこういうことで、顧客満足度を上げるんだと思った次第。