まだ喉が完治はしていないもののレッスンはやれるし、ご飯も食べられる。まず体が健康なのが一番の財産だと感じました。熱でウンウン唸って寝込んでいた時、なぜかふとカラーカウア王のことを思い出して泣いていた。
彼は船で世界中を回り外交を続けていましたね。明治時代に日本にもいらっしゃいました。・・・あの時カラーカウア王から申し出があったプリンセスカイウラニと日本の宮様が結婚していたら・・・ハワイは今頃日本になっていたのでしょうか・・・?まあ、それは今ではわかりませんが、それだけ近しい関係にあったのですね。
まあ、とにかくカラーカウア王は精力的に船旅を続けていました。・・・しかし・・・。その旅の途中病魔に襲われました。船旅なうえ当時は特効薬もなく苦しんだことでしょう。ハワイは孤島でハワイアンたちの体は外来種の病原菌に対する免疫力にかけていました。キャプテンクック来島以来外国人が島に来ては病原菌や病原菌を発生する動植物や虫なども一緒に連れてきてしまい、本当に多くのネイティブハワイアンたちがそんな外来の病気の犠牲になりました。
1700年代後半には30万人ものネイティブハワイアンがいたらしいのですが、1800年代半ばにはその数7万人に減少してしまったらしいです。多くのハワイアンたちが亡くなってしまったんですね。カラーカウア王もやはりハワイアンです、免疫がなく船上で病気を患ったまま亡くなってしまいました。ハワイに到着したのはカラーカウア王の亡骸でした。船が港に戻ってきた時ハワイアンたちはどんな思いで王様をお迎えしたのでしょうか・・・。
多くの島民に生きる力を与えてきた王様。平和で楽しいことを好んだ王様。陰に押し込められていたハワイアンとしてのアイディンティティを取り戻してくれた王様。私たちの大切なフラを復活させてくれた王様。そんな王様の元気に笑う姿はもう誰も見られないのです。カラーカウア王もこうして船で揺られながら病気でうなされていたんだ・・・私も一緒だな・・・熱にうなされながら少しだけ彼の気持ちが伝わってきたような気がした。衰えていく自分の命がどうなるのか・・・。きっと覚悟を決めた時があったと思う。
遠く自分の愛する祖国の土地を2度と踏めない・・・あの花の香りをかぐこともないだろう・・・。優しい風に頬をなでられることもない。青い空青い海。美しい緑の山々。大好きな波乗りももうできないな・・・。なにしろ悲しいのは、自分の大事にしてきた家族や島の人々にもう2度と会うことはできないかもしれないな・・・。この先のハワイはどうなるんだ・・・。ハオレたちに乗っ取られてしまうのか・・・どうかハワイが無事であってほしい。波に揺られながら、病と闘いながらも心からハワイの大地と島民の平和を願っていたのではないかと思う。そして最後はすべてを神様にゆだねたのかもしれない・・・。
偉大な王様カラーカウア。私は今一度彼の存在に気がつかなければならなかったのだ。今日、観光客が訪れることで島の経済や一部の潤う人たちがいる一方、何かが崩れてしまっているのではないか・・・ハワイは何か大切なものを失いつつあるのではないか。
今私たちはいつでも気軽に行けるハワイになっているが、そこの自然たちはいつでも無償の愛を私たちに与え続けてくれている。勇気や元気を与えてくれている。私たちが少しでもそこの自然や文化に触れるのならせめて精一杯尊くあつかって、謙虚に土地を踏み、いつか何か恩返しができたらいいなと思う。
カラーカウア王の残した有名なこの言葉の意味を、もう1度よくかみしめてみてほしい。なぜ彼がフラを復活させなければならなかったのか、フラはハワイアンのなんなのかもう1度見つめなおしたい。
フラは魂の言葉です。すなわちハワイの人々の生きる鼓動なのです。
Heartbeat
ハワイアンであるクムも直感的にこの言葉を私に選んでくれたのだと思う。ハワイアンとしての生きざま、命、息吹、それらのものを継承していくために与えられたこのスピリットあふれる言葉にふさわしい生き方をこれからも学んでいきたい。
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