ラパヌイ2日目の続きです。
*ピースボート71で書きためていた後半の話をUpしています。
バンに乗り込んでいざツアー開始。まずは「Ahu Tongariki/アフトンガリキ」に向かいます。切り立ったのか、切り取ったのか定かではないような山が見えてきた。あの先にモアイがいるはず。
15体のモアイが海に背を向けて凛々しくたっている姿が車の窓から飛び込んできた。(!)一瞬言葉を失ってから「・・・お~~・・・」という声が漏れてくる。
この15体のモアイは台風の大波で全てがなぎ倒され流されたままの状態になっていたらしい。(水の力は何トンもの物を軽々と倒し、運んで行ってしまうのだ)そんな状態でいるということを知った、日本のクレーン技術のある会社「タダノ」が名乗りを上げ、時間をかけて1体、1体もとのように立った状態に戻してくれたらしい。
かなりの時間と18億くらいのお金もかかったらしい。この会社がこの作業をしなかったら、このモアイたちは倒れたまま時間と共に風化し、このラパヌイの地に還って行ったのかもしれない。
なぜ、古代ラパヌイ人たちがモアイを作ったのか、一切の理由が謎のまま・・・。誰一人としてその意味や生きざまを残してきた者はいない。モアイに関するほとんどの話は推測にしかすぎないのです。
ロマンといえばそれまでだけれど、やはり残しておいてほしかったですね。もしくは意図的に後世に残さないようにしたのかも・・・。それすらわかりませんね。
数トンもある石を切り数キロも先の海岸沿いまでどのようにして運んだのか?どれほどの時間をかけたのか?モアイの頭に乗せる赤い石はどうやって頭に乗せられたのか?その技術をどのようにして得たのか?ナスカの地上絵やエジプトのピラミッドのように謎です。
アフトンガリキの入り口にタロが生えていました。ハワイのタロは田んぼで栽培されているのに、この砂漠のような地で根を下ろしていくのは大変そうです。
ガイドさんのお話を聞いた後、このラパヌイに来られたことを感謝したいと思い遠くからモアイに向かってチャントを捧げました。やはり初めての土地に来たらご挨拶です。皆さんもよそのおうちにあいさつしないでズカズカ上がっていったりはしないですよね?そんなようなものです。
それから焦る気持ちを抑えつつその大きなモアイたちに近づいていきました。圧倒される大きさです。一つの推測される例によれば、これらのモアイは島を統治したようなえらい酋長たちを表しているのではないか?・・・ならば一人一人にもご挨拶をしなければ。そうしていると、一体ごとに違うエネルギーが出ているようにも感じます。
しかし、大きいんです。なんでこんな大きさにしたのか、しかもほとんどが顔。不思議です。ここで注意点です。モアイには絶対触れてはいけません。世界遺産ですから!大切に守っていかなくてはなりません。(世界遺産になったおかげで観光客が増えたという難点はあります)ハワイのヘイアウやクアフのように立ち入ってはならない場所もあります。
しかし、そんな場所も石で囲われているだけなので境目がわからず、ズカズカ祭壇の中に入ってモアイに寄りかかって写真を撮ろうとする人たちもいます。中にはこんな風に横たわっているモアイもいます。ただの岩ではないんですね~・・・。触ったりしてるとすかさず監視員がとんできて注意を促します。一応事前にやってはいけない注意事項としてお知らせされているんですけどね~~・・・。
この旅でほんとに日本人は写真を撮る民族だと思いました。なにしろ撮っておく。かくいう私も写真を撮るのは好きですが・・・。寄港地のツアーで観光ポイントとして教会などに行く機会も多かったのですが・・・宗教が違っていようがなんであろうが、ガイドの話をそっちのけですぐさま教会内部をパチパチ撮り始めます。
その姿は浅ましくもありデリカシーや宗教観なんてものは全く存在しないように見えました。そういう方はファインダーを通してしかこの旅を記憶しないでしょうね・・・。ハリウッド映画でよく眼鏡をかけカメラを首から下げた観光客を日本人として登場させているものを何度も目にしたことが記憶にありますが・・・。日本人の象徴としてまさにそのように外国の人には映っているのでしょうね・・・。今回ちょっと納得してしまいました。
さて、モアイですがこうやって15体も横1列に並んでいると本当に圧巻です。そして、ここにあるとこが当たり前のようにも感じます。切り立った崖、灼熱の太陽、青い空、乾いた大地と光、深い色をした海、白波・・・そんなものとすべてが調和されそこに存在しています。さて、このツアー次に向かうのは「Puna Pau/プナパウ」です。では、行ってみましょう。
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