■Fidelity-Research（フィデリティリサーチ） FR-54のぷち修理 トーンアーム

　今回のトラブルが起こるまで、メーカーすらも知らなかったトーンアーム。

　日々、適当にLPレコード鑑賞をしていますが、ある時に非常に状態の悪い盤を苦労して再生していた時の事。

　この盤はどうしても欲しかったレコードで、ジャンク扱いであったのを覚悟で購入したのですが、汚れも傷もとにかく酷い。

　針の追従もかなり怪しく、場所によってはリピートをひたすら繰り返す酷さであって、その辺りの再生に奮闘していましたら。

　なにか、「コトッ」という音がしました。

　おや、どうした？　と思いプレーヤーを見たところ、インサイドフォースキャンセラーに使用している重量ウェイト（おもり）の糸が切れてしまったではないですか！

　どうも、このリピートを繰り返す傷のところで悪い力が作用したようで、前々から劣化は進んでいたのでしょうが、プツリと切れてしまったようです。

　その証拠に、インサイドフォースキャンセラーがはたらかなくなったら、この部分はなんとか再生するようになりました。

　しかし、当然キャンセルのちからが作用しないので、他の正常な盤では具合が悪い。

　さて、困ったとまずは説明書探しから始まって、初めてこの商品のメーカーと型番を知りました。

　ベーシックな作りで評判は良いみたいですね。

　で、型番なども解ったところで、修理をしてくれそうな所を探し問い合わせをしたところ、一箇所は3,000円程度。

　そしてなんともう一箇所は、「ご自分で直されてはどうですか」と。

　たいへん細い糸は、おおよそテグスで代用出来、それでなんとかやってみては？　という事なのです。

　それまでは、こんな精密品、自分で直そうとは考えもしませんでしたが、まあせっかくそう言われたので、格闘してみました。

　こちらが、無事直ったインサイドフォースキャンセラー部です。


　ちなみに、わざわざこの短さの為に長大なテグスを買うのはいやだったし、どう糸が固定されているのかもイマイチ解らなかったので、別の方法で修理しています。

　これを機会に針圧計を使いあらためて針圧調整も（SHURE SFG-2使用）。

　正常な盤が正常に鳴るようになりました。


　ところで、この商品、フォノケーブルが標準で付いてくるんですよね。

　でも、これが長さが短く、また個人的にはRCAプラグもちゃっちく見えて。


　片側がDIN 5pinプラグになっているみたいなので、自作するか何かで交換したいですね。

　知り合いのオーディオ雑誌編集者に、相談もしてみたので年明けですかね？　こちらもリファインしてみたいと思います。


やかん