職員のつぶやき

某病院職員たちの「つぶやき」や活動状況などを綴ったブログです。

トピックス インフルエンザについて(検査部)

2011-11-24 12:53:44 | 診療記事
 (病院だけに、真面目な記事も書きます。)

 インフルエンザによる流行性感冒は冬季に毎年のように流行しています。通常は年末(11月から12月)に発生して翌年の1月から3月に増加してピークをむかえて4月から5月ごろに終息するようなパターンがみられます。若年層においては学校の冬休みの間は少なくなる状況が見られます。
また、2009年には6月には新型インフルエンザの世界的な感染の拡大がみられ、WHO(世界保健機構)からパンデミック(世界的大流行)が宣言されました。
今回はインフルエンザとはどのようなものなのか、特徴や症状、対処法などについて簡単に説明したいと思います。


1.インフルエンザとは

 インフルエンザの語源はイタリア語の「影響、流れ込む」を意味するInfluenzaが元だと言われています。日本語での表記“インフルエンザ”はそれの英語読みを表しています。(イタリア語での読みは“インフルエンツァ”)
 病気をおこす元(病原体)はRNAウイルスのインフルエンザウイルスです。インフルエンザウイルスにはA・B・Cの3つの型があり、A型とB型が人に対するインフルエンザの原因となります。A型については変異(抗原変異)が頻繁で毎年大きな流行を起こしますが、B型の変異は緩徐で、散発的な流行を起こします。

2.症状および感染経路について

 一般的な風邪(感冒)とは違い、頭痛や発熱、悪寒、食欲不振、筋肉痛や全身倦怠感等が急速に出現するのが特徴で、その他、気道の炎症症状(鼻水や鼻づまり、咳、痰、咽頭痛など)や消化器症状(嘔吐や腹痛、下痢など)を伴う事があります。また、重症になると肺炎やインフルエンザ脳症を起こすこともあります。
 感染については一般的には呼吸器(口や鼻)に入り込む事により感染すると考えられていて、感染経路については主に3つの経路が考えられます。
①罹患されている方の咳やくしゃみにより発生した飛沫が粘膜(目や鼻、口)から直接入り込み感染(飛沫感染)する。
②空気中に漂う飛沫核を吸い込んで感染(空気感染)する。
③ウイルスが付着したものを直接触り、手を通じて粘膜から感染(接触感染)する。
これらの経路を絶つ事により感染のリスクを下げる事が出来ると考えられています。
3.予防方法について

一般的な予防方法としては、ワクチンを使った予防接種や、感染のリスクを下げる為に日常生活で行える事があります。
予防接種の効果は接種してから3~4ヶ月程有効ですが、ワクチンを接種したから感染しないという事ではなく、あまり過信をしてはいけません。ワクチンの製造には6ヶ月位は日数が必要で、次の冬に流行しそうなウイルス株を予測して製造しています。なので、予測と違う株(変異株等)が流行した場合、効果はいくぶんか低下します。また、接種時の免疫力が高ければ効果が高いのですが、体の免疫力そのものが低い場合は低下する可能性があります。
 日常生活上で予防対策としては、
 ・石鹸等を用いた手洗いを行なう。(手を通じての感染を減少させる)
 ・マスクを着用する。(空気中のウイルスを取り込む頻度を減少させる)
 ・栄養や睡眠を十分とり体調に注意する。(免疫力が低下すると感染しやすくなる)
 ・換気をよく行ない室内のウイルスを減らす。空気清浄機などを使うのも良いです。
 ・部屋の湿度を50~60%を切らないようにする。(乾燥が進むと空気中にウイルスが浮遊しやすいと言われています)
などがあります。
うがいについては、ウイルスが粘膜に付着してから感染するまで20分位しかないのですぐに行なわないと効果が薄いという意見もありますが、うがいは風邪の感染を減少させるという研究結果も発表もされているので、有効な予防手段だと考えられます。

4.検査法について

 一般的には迅速診断キットが普及していて10~20分程度で結果が判ります。検査材料として、鼻腔ぬぐい液や咽頭ぬぐい液、鼻汁鼻かみ液がありますが、ウイルス検出率について一般的に鼻腔での検出率が高いとされています。ただし発症した直後ではウイルス量が少ない為に陽性とならない場合があります。

    検体採取用綿棒キット。これで咽頭や鼻腔をぬぐって検体を採取します。


    迅速診断キット。検体を窪みにつけて試薬をたらし、10~20分待ちます。


5.治療について

 インフルエンザウイルスの治療薬としては抗インフルエンザ薬があり、商品名として「タミフル」「リレンザ」「ラピアクタ」「イナビル」などがあります。
 ・タミフル(オセルタミビル):唯一の内服薬
 ・リレンザ(ザナミビル):吸入薬
 ・ラピアクタ(ペラミビル):注射剤型薬
 ・イナビル(ラニナミビル):吸入薬、1度の吸入で5日間効果が持続する。
アマンダシンという抗インフルエンザ薬がありましたが、耐性ウイルスが多くなった為現在では治療薬としては使用されていない状況です。またタミフルやリレンザについて、因果関係は不明ですが未成年服用者の異常行動が報告されています。

 まとめとして、インフルエンザにかからない為には人ごみや感染者がいそうな場所に行く場合はマスク等で粘膜への感染を防ぐように心がけたり、帰宅後はうがい手洗い等を行ないウイルスの進入を減少させ、少しでも感染のリスクを減らすようにしたり、睡眠や栄養を十分にとり免疫力を高める事が必要だと思います。また、若年者・高齢者についてはインフルエンザワクチンを積極的に接種することも必要だと考えられます。
 これらの情報が皆様の生活に少しでも役に立てればと思います。
                       
(by SEITARO)

朝日町祭り、ウルトラマン現る!!

2011-11-24 12:38:12 | 日記

 11月23日朝日町祭りが開催され、当院も出店を依頼され、何かやってきました。私も立場上、ちょこっとだけ顔を出してきました。お~、やってるやってる、それなりにお客さん集まってますね~。骨折リスクとBMI測定が今年のテーマ、プラス病院が新築されるのでその宣伝もしていました。

    朝日朝えびす講祭り


    当院も出店しました。ピチピチギャル(?)を揃えた(つもり)ですが、隣のブースには負けた。

 他の出店状況を、ブラブラと歩きながら見ていると「ジュワッチ」という昔良く聞いたなつかしい声。広場の人だかりに行ってみると、M78星雲からウルトラマン(たぶん初代)がバルタン星人を退治しにやって来ていました。でも、その人だかりは何故か子供よりも大人、特にウルトラマンを子供の時に見て育った私の世代の人が多いような・・・

    がんばれ、ウルトラマン!て、必ずウルトラマンが勝ちますよね。

 スタッフの皆様、ご苦労様でした。私は私用で山に血糖値を下げに行ってきます。たこ焼きの差し入れで勘弁してください。
 よっし~