この冬、
飲めるとは
思っていなかった
お酒です。
にごり酒で
白くて少し甘い。
昔から、大好きなお酒です。
もう飲むことが
出来ないのかもしれない、
って思ってた。
3月11日に
酔仙酒造が流された、と聞いたとき
とても信じられなかった。
酔仙が流されたということは
高田市内全域に波が行ったということ。
だけど、
当日、消防団として
高田へ行ったお父さんは
夕方、戻ってきて
竹駒まで津波が来た、と。
竹駒から先には車が入って行くことが出来ないと。
竹駒は酔仙よりずっと内陸にあります。
津波は川をさかのぼって行ったのです。
夜、乾電池式の小さいラジオをつけると
高田市内は壊滅的と繰り返しています。
それでも、うまく、想像が出来なかった。
もうすぐ、一年になるけども
高田市内は
今も瓦礫が山になっています。
大船渡は
被災した場所にプレハブのお店が建ちはじめ、
日常生活を送る人達の姿があるけども、
市内に本当に何も無くなってしまった高田は
酔仙があった坂道を越えたところに
お店が出来ています。
なので、
市内に見えるのは
ほとんどが工事の人達と重機、
それから、どこかへ行く途中の車。
私達も高田へ行くことが
すっかり減ってしまった。