昔、カジキマグロの切り身を焼いて、醤油とお酒と生姜で味をととのえ、子どもに食べさせていた。ある時、訪ねてきた妹が生のエシャロットを微塵切りにして、パン粉とバターで炒め、一塩したカジキマグロに包丁を入れて、ャPットを作り、そこにエシャロットのパン粉炒めをはさんで、小麦粉をふり、フライパンで焼いた。息子が驚いたのをよく覚えている。この魚、お母さんがよく料理するのと同じものだよね。まるで、味が違うよときた。うん、納得!と応じるしかない。
パリのスーパーでは、この他に、ビール、チーズ、サンドウィッチなど購入して、旅の初日の夜食にした。小さなホテルの一室で、友だちと分かち合う異国の軽食には満足した。お互い、わたしらの選択がうまかったと思っているはずだ。旅をしていると、私はたいていのものに満足している。ホテルの部屋がいまいちだなっとか、食事の味に不満を覚えることは少々あっても、とにかく、日常生活から離れて、旅ができるだけで喜ばしい。それ以上の贅沢は無用と感じるのだ。
最近、旅友だちとは、アジアとヨーロッパをおよそ20ヶ国ほど旅している。体力のない私は体力満点の相棒にずいぶんとお世話になっているはずだ。それでも、旅を続けられるのは、共有する満足感のせいだろうと感じている。旅は愉しい。不満を申し立てる気はさらさらないヨ。♪サ~ティスファ~クショォ~ン!♪
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セーヌ河クルーズ中,甲板から見たエッフェル塔