ヨーコのきまぐれ日記

季節外れ

 去年の秋、北欧を旅した。まだ10月だったけれど、体感した寒さは東京の冬よりも厳しかった。ノルウェイでは登山鉄道に乗って、フィヨルド航海する前に、山腹をハイキングした。登山靴を履いた男性ガイドがつきそった。その時の気温は1℃だった。0℃以下だと、雪が残る坂道は凍りついて、靴の底がスーッと滑り落ちて、とまらないという。でも、1℃なので、道路は凍りつかないから幸運ですよと、ガイドは語った。ほんとかな?!履いてる靴も体力もまるで違う。ガイドの言葉を100%信じるわけにはいかない。それでも、岩壁を流れ落ちる滝や遠方の氷河を眺めれば、気分はいい。私は呼吸を整えて、トボトボ歩くしかない。すると、案内人はここで登りはおしまい、あとは下りだけです。と叫んだ。つい、歓びの声をあげた。ガイドは庭園のお散歩みたいなハイキングなのに、信じられないヨといった顔で笑っていた。

 デンマークで人魚姫の像を見たら、人魚姫のあまりに哀しい生涯を悼む心は吹き飛んだね。海を渡る風はそれほどに冷たくて、身が縮んだ。旅行鞄に入れた厚手のコートを着込めばいいのにねぇ。伊達の薄着でしたな。愚かだよ。たっぷり着込んでも、ムーミン島へ向かう桟橋で浴びた突風は頬を突き刺すほど、痛かった。フィヨルドを航海するさいも、船の甲板にいると、そのまま凍死しそうな肌寒さ。私は耐えられず、時折、暖かい船室へと避難した。秋に北欧の寒さを体験していたせいか、東京の冬は暖かく、風邪ひくこともなく過ごした。

 ところが、満開の桜が散り、ャJャJと暖かな陽気に気がゆるんだのがいけなかったね。突然に寒くなる。凍えそうに肌寒い。昨夜は出窓にあたる雨の音がなんだか重いなと感じた。まさか、雪?そう、雪だった。これじゃ、今、満開のチューリップやタンャが可哀想。コートを着せてやりたいぐらいだ。さすがに、季節外れの寒さは身体にこたえるが、ヨーロッパの春のほうが心配だ。アイスランドの火山爆発による噴煙で、ヨーロッパの飛行場があちこちで封鎖状態だときく。それよりも、噴煙で遮られる陽射しが心配である。北欧の春の訪れも遅くなりそうだ。心配である。




東京タワーの足元に飾られた鯉のぼり多数
520万画素の携帯カメラで撮影しました。
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