浴衣でも、着付けにはさまざまな小道具が必要らしい。再び、押し入れの奥を探り、着付けセットのたぐいを引っ張りだした。こんな暑い日に、浴衣を着たら、あせもまみれになりそうなのに、若い子はめげないね。私の母の指令に従って、下着から着替えて、着付けをしてもらっている。
高齢者の目から見たら、昨今の浴衣の柄や帯の色合いには多少、違和感があるものだ。それでも、着付けが終わり、髪に花飾りをつけたら、ピタリ、浴衣と帯の色調が絶妙に決まって、「アラッ、意外にいいわねぇ。」と、母と私はうなづきあった。娘は着物用の小さな手提げに財布や携帯を詰め、帯の内側に小さな扇子をはさんで、下駄を履き、いそいそと出かけて行った。
息子や娘が幼かった頃、隅田川や多摩川の花火へよく連れて行ったものだ。どちらの花火会場も、従妹や妹の家が近かったので、宴席を囲んで、花火を眺めた。時には、ドシンとお尻の下に地響きや、落ちる花火の火薬の匂いを感じたものだが・・・花火を楽しむ習性、娘に植え付けちゃったのかしらん???
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昔の浴衣姿の娘の写真がでてきたけれど、
かなりいいかげんな着付けでしたなあ~。