YOUのぐうたら日記 in 四国

小説のような話 Part2

先日、「去年の11月に『小説のような話』を書かれていますが、あれを何回も読みました。その続編はないのですか? 楽しみなのですが」とのメールをいただきました。
ありがとうございます。
このブログ内で、あのPart2を希望とは、ちょっと驚きましたけど(笑)
では…。


Mさんは求婚されました。

その前に、Mさんはたくさんの人に、前の彼と別れたときの、死にたいほどつらかった自分の心境を語りました。
友人たち10人以上に話したのでしょうか?

すると、別れた彼・Tさんの知り合いも多くいて、
「よかったよ。あんなんのために自殺せんでー。俺、あれと同級生。昔、嫌なことされた思い出があってなぁ。あんまりええ性格じゃないでー。Mがあれと再婚でもしていたら、俺はMともう友達やめるとこだったわぁ」
とまで言う人まで現れ、驚いたそうです。

Mさんの親友の旦那さんも、別れた彼の同級生でした。
「旦那にこの話したら驚いていた。いい年して…馬鹿じゃないん、と言うのが旦那の言葉でした」と。

10人に話すと、聞いた1人が3人に話しても30人。
5人に話すと50人。聞いた人が別の人にまた話して、増えての状態で…。

「二股男に捨てられた」と言うのも、Mさんにすれば格好悪い話だけれど、本当の話だから、友人に話せば納得できるわけで。

直接話してない独身の同級生からも後日、
「あの時、飲み屋さんで会った彼氏と別れたんだってね。俺と付きあわないか?」
と言われて、驚いたとか。


そんな中、一人変わった男性が。
Yさん。

「ん? 自殺したいの。いいよ、したらいいわ。でもね、10年待ってごらん。10年たって、まだ自殺したかったら遠慮せずにしたらいいよ。止めないよ。僕が見ていてあげる。10年たって死んだら、ああ、やっぱり死にたかったんだね、と思って、みんなに話してあげるよ」と。
他の人は「親よりも先に逝くなんて親不孝だよ。悲しむよ」と止めるのに、Yさんは異色。

でも、誰か見ていてくれる人がいるのは心強いですよね。
しかも、これから先の10年も本当に見ていてくれる? って半信半疑。

それからYさんに、
「僕は、20歳の君と出会って30年。本当に、あの頃は、お人形のように可愛かったなぁ。くるくるした澄んだ大きな瞳で見つめられると、もう震えるくらいに…。あれから変わらず、ずっとずっと好きだったし、これからもやっぱり好きでいると思うよ」
とプロポーズされて。

Mさん、本当はこの求婚してくれたYさんが好きではありません。
知り合って30年経つけど好きだという感情がない。
もうお兄ちゃんみたいな感情のみ。

でもYさんと話していると面白いことが…。

再婚しても、今の生活を続けていこう、とのこと。
つまり、別居婚のままで。
それは楽でいいなと思うMさん。

「月に2回くらいどこか買い物に出かけてランチしたり、家族で夕飯を食べたりで…ね」と。

再婚した実感のない結婚生活は楽でしょう。
生活形態が変わらないのだから。
月に2回、昼間だけ会う夫婦なんて、現実離れしているけれど。


Yさんの再婚のご希望は夏過ぎだそうな。

「この夏という時期は何なの?」と聞くと、「僕は来年、定年退職になります。夏過ぎて再婚すると、もう転勤にはならないと思います。でも夏前だと転勤になるかもしれない」とのこと。

あと、「妻が60歳の年金給付になるまで、手当てで月3万円ほど支給されるのを知っていますか? 8歳の年齢差がありますので、年間36万円×8年間の手当てがもらえます。そのためには退職までに、会社に扶養家族として手続をしておかないといけません」とのこと。

妻が若いと、妻自身の年金給付がされるまでに、夫の方に妻の手当てが入るというのは、誰でも知っていますよね。
20歳くらい若い奥さんをもらったら、36万円×20年間で720万円になるわけです。
大きな金額ですよね。
Mさんの場合は8年間なので258万円。そうたいした額じゃないけど。

あとの問題は、もしも夫が先に逝ってしまったときのことじゃないでしょうか。
国民年金では婚姻関係が10年以上継続していなければ寡婦年金は支給されません。
32万円の死亡一時金が支給されるのみ。

国民年金の保障って厚生年金や共済年金に比べて格段に狭いものね。
遺族厚生年金なら一瞬でも結婚していれば支給されるのに、寡婦年金は10年以上の婚姻期間がないとダメ。
遺族基礎年金なら、18歳未満の子供がいないとダメだし。

そういうこともYさんは考えてくれて、会社勤めのうちに籍をいれておこう…と言っているのでしょう。

Mさんにすれば、不思議で嬉しいのです。
この世の中にそういうことを考えてくれているという人がいる、ということ自体が…。

「夏ですか? 私…。6月18日がいいかも? ちょっとこだわりのある日なので…」と言うと、「じゃあ、その日でもいいよ。でも、会社に申請するのだけはちょっと待ってね。転勤で遠くに離れたくないからね」と。

なぜ6月18日がいいのか? と聞かないのも不思議。
でもMさんにすれば、この6月18日(前の彼の誕生日)に籍を入れれば、何だか気持ちが吹っ切れるような気がしています。

離婚して長く生活していると、男性も楽な分、会社とか同僚とかから
〝あいつどうしたんや? 再婚もできんのか〟というふうに見られて、会社の上司からは〝嫁がいないと一人前の男じゃない〟
と思われるふしがあるそうです。

「死別の男はいいのだけれど、離婚した男は別なんよ。妻のいない男に対する世間の視線は冷たいんよ。僕は職場で一人前の男とみなされていない。ちょっとひがみ根性があってね」
と、私も、ある男性から直接聞かされたことがあります。

その人は立派な役職がある人だったので「うそー? そんなこと考えすぎよ」と言ったら、「いや、出世にも関係あるんよ」とその人に言い返されました。
ちょっとオーバーかな? とも思いましたが。


バツイチでいる女性は何に苦労するかと言うと…。
一人者だと分かると、いっぱい男性が声をかけてきて、その対処に困るのです。

最近、Mさんは変わった4人に同時に声をかけられています。

まず、外国勤務が長かった独身商社マンのAさん。
「退職して帰国したものの、もうこちらには友達がいません。友達になってくれませんか? 結婚はしない友達でずっといて欲しい」と言うのです。
なんだか、そこまではっきり言われると、何のために付き合うのか分からないのでパス。
海外的な考えなのかもしれないけれど、友達関係で介護するようになるなんて、まっぴらごめん。

もう一人は、最近海外から戻った元彼(正確には、前の前の前の彼氏、3人前に付き合っていた彼)のIさん。
「元に戻りたい」とアピールされても、ねぇ。
以前付き合っていた人っていうのは気心が知れていて楽なので元に戻ってもいいけど、また同じことの繰り返しになりそうな不安があるみたい。
気に入らないと叩かれるという行為が苦手だそうな。

もう一人は、若いNさん。
昔の職場の同僚。
息子よりちょっと年上くらいの年齢なので、これから先の責任が取れないとMさんはお断りしました。
退職して1年になるのに、今でも時々、「元気にしていますか? 時間があったらお茶でも行きませんか?」と電話をしてくるとのこと。
やんわり傷つけないように断っているのに、分かってくれないのはつらいですね。

3人目に難儀なのは、元旦那の親友・Mさん。
ことあるごとに、「時間ないですか? 飲みに行きませんか?」と電話が。
旦那の親友なんて一番困るし、奥さんがいる人とは付き合えないじゃないですかねぇ。


先日のニュースで、
――出会い系・アダルトサイトで、兵庫県の30歳代の女性が昨年2月、出会い系サイトに会員登録して、紹介された「男性アイドル」や「ドバイの大富豪」とメールを交換したものの、会う機会がないまま、利用料約600万円をカードなどで支払った――
と流れていました。

なんと600万円。
出会い系なんて登録しなくても、世の中にいっぱい男性はいるだろうに…。
大変ね、と思います。
お金、戻ってくるといいけど。

Mさんの場合は、出会いがないという心配はありません。
どうしたことか出会った人たちが、Mさんのことをバツイチだと知ると、とっかえひっかえで声をかけてくるので、どちらかと言うと、お断りに苦労します。

最初の結婚のとき、どうしたことか7人から同時期に付き合ってくださいと言われ、その中から別れた旦那さんを選んだのです。
結婚していたでさえ、10人以上の人から声をかけられています。
結婚していたときには、「旦那が、奥さんに電話するとき、なんとも優しい声と態度で電話してるから、どんな奥さんかと思っていた。会って納得。こりゃ、旦那もメロメロになるわ」と、会社関係者には何度も言われたそうです。

離婚したあとの8年間に声をかけられたのは15人くらいです。
そのうち再婚して欲しいと言われたのは8人。
うち4人とは付き合ってみたのですが。
男性はいっぱい声をかけてくるわりに、みんな今ひとつで…。

〝やっぱり、みんながこの人はいいな、と思う人は再婚も早くて、一人で長い年数いる人にはそれなりの欠陥、モテない訳があるみたい…。帯に短し襷に長しって感じの、使えない人が多いわぁ〟
と感じたそうです。


子どもたちもYさんならどうにか安心。
以前付き合っていた男性に対して、娘さんは、「あんなんと付き合って欲しくない。なんかメタボでキモイし、顔もキモイんやもん。白髪でかなりのじじいに見えるし。もっとお母さんには似合う人がいるやろ」と言うそうです。

若い子ははっきりものを言い、容赦ないから。
子どもたちのことも考えると、相手も考えないといけないのですよね。


6月18日に本当に、Yさんは婚姻届を出すのでしょうか?
と言うのも、その婚姻届は冗談のような形でもらったので、またそれを冗談のように自分の方だけ記載して、彼に渡してしまっているのです。
〝おお、懐かしい。最初の結婚のときにこれ書いたわぁ〟と、かなり面白がって写メなんか撮ってみたりして、冗談で書いた婚姻届だったので。

おそらくYさんも、老後になったときに妻がいないのは寂しいのでしょうね。
以前、私に切実に話した人と同じような、〝妻がいない=モテない〟という惨め感を感じているのかもしれません。
老後一人でいると、行き先は老人施設しかないような感じをもっているとか。

Mさんにしても、再婚さえすればもう周りの男性が声をかけてこないだろうから、その件に関しては安心なのですが。
年老いて二人でいるのが安心。
買い物、話、食事が一緒にできる人がいないのは寂しいから。


その反面、6月18日が近づいてくると、〝これで本当にいいのかな〟と考えるMさんです。

〝再婚なんて別にしなくても、何の不自由もないし。
前の離婚のときに慰謝料は一切もらわなかったけれど、ずっと働いてきて貯めてきたので、老後の蓄えも心配はないし。
最初の結婚なら夢もあったけれど、再婚になると、もう反対に墓場のように思ってしまう。
これでまた離婚になったときにはエネルギーがない。
できることなら愛される人よりも自分が愛する人と再婚したい。
大好きだった人は別の人なのに…。
ああ、6月になる。
あと少しで、冗談のように渡した婚姻届が出されるのかと思うと気が重い。
月に2日ほど会うなんて気が楽な分、そんな夫婦なんておかしくないのだろうか。
何のために再婚するのだろう。世間体のためだけ??
誰か、この気持ちを救ってくれないかな。
ああ、ここから救い出して欲しい〟
と、そんなふうに考えているMさんです。

どうしても思い出して比べてしまうのは、前の彼氏のこと。
〝好きじゃないのか?〟と聞かれたら〝今でも好きだから無性に会いたくなるときがあるんよ〟と答えてしまう。

別れてから他の人と一緒にいても空気、景色が違うらしい。
一緒に食べるときの空気。
どこかに出かけて見る景色。
一緒に映画を見ても、なんだか空気が違うらしい。
映画館で一緒に手をつないで見たよなぁ、と一緒に出かけた男性の横顔を見てしまう。
でも、そのときの隣の人とは手はつなぎたいと思わない空気などなど。

でも反対に、〝あの当時、彼が別の女の家に行って泊まって帰ってくる、そのときの苦しさを考えたら、別れた今はその葛藤がないので幸せ〟とも思うらしい。
あれ以上の苦しみはないので、2度とああいう苦しみだけはしたくないみたい。
「あの頃、『別の女のことが嫌なら終わりにしてもいいよ』と何度も、大きな顔をして言われ続けた。あんなに愛していたのに、騙され、踏みにじられた。だから、あの彼の行き先は地獄しかない。絶対にいつかバチがあたると思う」と答えるほどだ。

ただ悲しいのは、彼のために買ったプレゼント。
娘さんが結婚するので、結婚式にでも付けてもらおうと思ったネクタイピン。
紅白のケースに入って、真珠はピンクがかったいい物で、ピン本体もプラチナ。
外商の方に頼んでおいて手に入った物で、そこそこ高かったので捨てきれないとか。


写メを撮るために包みを破いてしまったけれど、誰かあげられる人ができたらいいねぇ。
そういう物が残っていると苦しいよね。


結婚生活もいろいろありますよね。

内田裕也さんと樹木希林さんみたいな関係もあるんだし。
40年間の夫婦なのに30年以上別居で、夫の裕也さんに無断で離婚届を区役所に提出され、離婚無効の訴訟を起こし希林さんが勝訴してみたり。
その後は1年に1回連絡を取り合う程度とか。でも最近は月に1度になっていたとか報道されていたけど。

この世の中、もう何でもありなのかも。
「小説のような話」のPart2、こんな感じで(笑)
夫婦の形なんて、お互いがよければいいのかもしれませんね。
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