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青春の嵐 第4話「正義とは誰がために」

2015年11月14日 12時41分15秒 | 青春の嵐
教諭が寛一に投げつけたはずの椅子が誤って教育委員会の関係者と文科省の役人の各一人の頭部に命中し
それによってメディアが連日のように騒ぎまくる事態に発展して、学校内の不穏な空気は
一層著しくなった。

無論、その教諭は寛一とともに既に警察署に連行されて行った。
その後、その文科省の役人と教育委員会の人が頭部の負傷が故で亡くなったという
事実が伝わり一層の騒ぎになった。

古きよき
日本家屋というべき造りを成した二階建ての広い木造の屋敷において
この件を事実を聞き知った一人の老人は、如何にも忌々しいと言わんばかりの
不快な表情で顔を歪めている。その理由も判り切ってる。
尾場勘吉にとって皆村加奈子のような子供をダシに金の無心をする悪女だけでも
腹立たしいのに、あろう事か目上の言う事を碌に聞かず常に反発しまくり
あまつさえ自分の気に入らない相手に対して日米開戦直前時の米国政権のような
謀略・策略を用いて相手を挑発し自分のやった蛮行の美化・正当化を企ててるという
悪行、乱行は元より最近では常識ある者にとって到底理解出来ない愚行・奇行ぶりも
堂に入っているらしい。

ある日、勘吉は寛一が警察署から戻ってきたというのを知ると
すぐ翌日、加奈子とともに呼び出した。
そしてそこで寛一を詰った。
「寛一ッ!お前の数々の悪事はこのワシは聞いておるぞッ!?
何で悪さばかりするッ!何で相手の立場になってやる事が出来んのだッ!!?」
これに対して寛一は子供とはとても思えないような冷静かつ毅然とした姿勢で
臆することなく反論する。
「それは、あの人たちが自分に甘く他人に厳しい性格で、
オレやオヤジやオフクロのような性格とは水と油であるために
こうなるべくしてこうなったのであります!」
要するに、こうなったのも相手側のその性格が招いたのであって
こっちには何の非など無く向こうの思い通りにさせられる謂れは無いと言う事である。
これには加奈子も驚いた。
「正論を唱えるオレをどうしても罰するというのなら、この世の法律とは
一体誰のためにあるのでしょうか?」
それに対して勘吉は益々、耳まで真っ赤になって興奮状態になり
寛一に向かって、ありったけの罵声を浴びせ当たるを幸いに鉄拳と蹴りを見舞った。
これに驚いた、家政婦をはじめ多くの使用人が止めに入ると
寛一に唾を吐きかけ思いっ切り罵りまくる。
加奈子はもうこれ以上対話出来る状況には無いと判ると寛一を連れて退出する。


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