
「信じるよ、僕は。お前が
母さんを殺すわけがない。」
母親が殺害され、溺愛されていた弟が
連行された。真相を求めて衝突を繰りかえす
父と兄に和解の日はくるのか。
以上、帯の言葉ですが
和解の日は来ます(笑)
母親と恋人を殺害した容疑で弟の
裁判が続きますが、これはひょっとして
母が自分の恋人を殺し
そんな母を責めた弟が誤って母を死なせた・・
というシナリオではないか・・と
思いながら読んでいたのですが、
そういう類のお話ではなかった(笑)
大企業に勤めるエリート意識丸出しの父親と
小さい頃から両親の愛情を独り占めしていた弟に
ひけ目があり、常に軽んじられてきたと思いこんでいる兄
この二人には大きな溝がありますが、
裁判が進むにつれてその溝がだんだんとふさがり
家族として肩を並べるまでに修復されていくという
言えばありきたりなお話で
このおやじにしても、いまどき?!こんなんいるか!ってくらいの
ステレオタイプな人間なんですが
ぐぐーっと引き込まれて読みふけってしまいました。
これが筆力ってヤツなんでしょうかね^^
登場する盆栽ビジネスも興味深かったし
兄の嫁が、これまた、よくできた女性で
身内に被害者と加害者がいるという悲惨な状況
ですが、
読み手としては、この嫁がいる限り
大丈夫だろう~と思わせる結末に
なっています。
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