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97年に共産党の稲葉典昭市議が同条例制定の意義を提唱したのが始めで、2003年に中小企業家同友会帯広支部が、中小企業憲章の地方版である条例制定に向けた取り組みを開始し、全国の事例など学習会を重ね、意見交換、市長との懇談を行い、中小企業実態調査を行いながら条例を策定していきました。議会での論議を経て、全会一致で可決されています。
条例に基づき、第4条(市長の責務)で「市長は…中略…中小企業振興のために指針を定めるものとする」とし、昨年2月に「帯広市産業振興ビジョン」を策定しています。また、同条例の目的を達成するため、市及び中小業者等が協働して…」とされ、第4条にもある連携という点で、「帯広市中小企業振興協議会」を発足させています。協議会委員は無報酬ですが、協議会の回数の制限は設けておらず、これまで協議会に設置された4部会と協議会の開催などを含めると74回の会合が行なわれています。そこでまとめられた提言をもとに、「産業振興ビジョン」により地域経済活性化に向けた取り組みが進められています。
帯広市のホームページには、産業振興担当職員のブログで、産業・観光の情報を発信されています。
策定の結果では、市の予算の1割が商工費(融資が大半ですが)。十勝は国産小麦の25%、十勝産の95%が本州へ行き、加工されているため、付加価値が流出している現状から、小麦の付加価値向上に向けた取り組みに着手し、民間企業の製粉工場が建設予定となっているそうです。
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