花韮
昭和47年10月○日、その一年前お見合いしたMさんと私は結婚した。
浅草と山形、遠く離れてデートも数えるほどだった・・・
当時Mさんの事を私はどれだけ理解していたかしら?お互いに・・・
唯~不安だけがつのり、結婚式を前にゲッソリ痩せてしまっていた。
今で言うマリッジブルーとでもいうのかナ?
何とか無事に結婚式も終わり、一週間の新婚旅行九州へ
アッという間に楽しく旅行も終わり、
新居に戻ると、一通の手紙が届いていた。
それは母から・・・
「結婚式の後、母は寂しくて 私の部屋だった四畳半の部屋の明かりを
消せずにいる・・・・・と、私がそこにいるような気がする、と・・・
イヤなことがあったら、いつでも帰ってくるように!
いつまでも私の部屋をそのままにしておくから・・・・・」
そんな内容の手紙だった。
不安で一杯の私は母の手紙に大泣きしてしまった
今も鮮明に覚えている。
あれからもう今年で35年、この手紙が心の支えであったろうか?
四畳半の部屋に戻らずに、ここまで来れた
時々思いだしては・・この黄ばんだ封筒と手紙を手にし、母の温もりを感じ
何度読んでも又
・・・