日々是口実?

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(ブログ名変更しました)

悪質なレッテル張り2...藤井聡教授 Facebookより

2012年12月15日 | 政治
http://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII
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先の当方の原稿でも記載した「増税」の問題ですが,
多くの国民が未だ,激しく勘違いをしたままだと思います.

その「勘違い」とは,

三党合意でできた消費税増税法案が国会を通ったので,
日本は消費税を増税することになったのだ!
という「勘違い」
です.

しかし,多くの国民がそんな「勘違い」をするのは仕方有りません.
なぜなら,「驚くべき事」に(!),
日本国政府の内閣総理大臣であられる野田という方が
「増税が決まっている」かの様に,公の場での発言を
繰り返しているからです.
しかもこの方は,
「決まっていない」と発言する人のことを,
激しく罵倒するかのように批判しているのです.

内閣総理大臣がそのような振る舞いをしている以上,
多くの国民が「消費税は決まっているのだ」と考えるのも当然ですし,
この消費税法案が民自公の三党合意によってできたものである以上,
「消費税増税の決定は,民自公の三党合意なのだ」と認識したとしても,
当然だと思います.

しかし!断じてそうではないのです!!

極めて重要な論点ですから,改めて,
いわゆる消費税の増税法案の,関連条項を全文明記したいと思います.

以下の条文は,国会で認められた以下の二つの文書

http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g18005072.htm
http://www.shugiin.go.jp/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/syuuseian/4_525E.htm

から構成される
消費税率の引上げに当たっての措置」を明記した「付則第十八条」の全文です.

『(消費税率の引上げに当たっての措置)
第十八条 消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを
条件として実施するため、
物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、
平成二十三年度から平成三十二年度までの平均において
名目の経済成長率で三パーセント程度かつ
実質の経済成長率で二パーセント程度を目指した
望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための
総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。

2 税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、
我が国経済の需要と供給の状況、消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ、
成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、
我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。

3 この法律の公布後、消費税率の引上げに当たっての
経済状況の判断を行うとともに、
経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、第二条及び第三条に規定する
消費税率の引上げに係る改正規定のそれぞれの施行前に、
経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、
物価動向等、種々の経済指標を確認し、
第二項の措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、
その施行の停止を含め所要の措置を講ずる。


この条文のどこをどう読めば,(野田首相のように)来年に消費税増税が
「確定している」かの様に発言することができるのでしょうか??

この条文の最終に明記されている
「経済状況等を総合的に勘案した上で、
 その施行(=消費税増税の施行の意味です)の停止を含め所要の措置を講ずる』
という文言は,
素直に読めば,
景気が悪ければ,消費税増税をしないこともあり得る」という事を意味している,
すなわち
「景気の具合にもよるので,消費税増税は決まっていない」
としか解釈できないのではないかと思いますが.....
ひょっとしたら私が,日本語を読み解く基本的な能力が不在だから,
この条文の意味を勘違いしていて,
やっぱり,野田氏が正しいということなどあり得るのでしょうか?????.

いずれにしてもこの条文は「三党合意」に基づく条文です.
にも関わらず,その合意を行った当の本人である野田氏は,なぜ,

「ちょっと安倍さんがはっきりしなかったので心配している。
 三党合意を前進させるために(衆院を)解散した。ぜひ(合意を)守ってほしい」

なぞという,明らかな虚構(=ウソ)を前提とした言葉を公衆の面前で口にすることができるのでしょうか???
もう私には,野田氏の思考回路・精神の形を理解することはできません.....

ただし,「なぜ野田氏がそんな言葉を口にするのか」については,
有力な参考情報があります(笑).

ネット上で探しても見あたらなかったのですが,
当方の家でとっております京都新聞には,
下記記事の安倍総裁の発言を受けた「財務省幹部」の方のコメントとして,
「あの条文は,大震災などのよほどの事が起こったときにのためだけの条文だから,
 実質的には増税は決まっるので,安倍氏のあの発言はおかしい」
という趣旨の発言がのっていたのです(!),

この財務省幹部の方のお名前は分かりませんし,
この方の方が,私よりも日本語読解能力(というか,作文能力?)が高く,
私が日本語読解能力が幼稚な可能性もあるのかもしれませんが,
上記条文は,少なくとも当方には,どこをどう読んでも
「よほどのことが無い限り増税取りやめはしない」とは全く読めません!!!!
 (※ もしよろしければ....法曹界の皆様方,いかがでしょう...?)

......ややこしい話しですが兎に角,
野田さんと安倍さんのどちらが正しいか分からない....とお感じの方は,
この附則十八条(←ちなみに,案+修正項目のページしか正式にはないので,
やたらとわかりづらいのですが 笑)
を一度ご自身で確認いただければハッキリおわかり頂けると思います.

...いずれにしても,少なくとも当方には,
 「増税はきまっていない
 「デフレ脱却したのちでないと増税しない,
  という判断は,完全に,法律的裏付けがある!

 「にもかかわらず,そう発言する他党総裁を
  『選挙前のおびえ』と罵倒的に批判するのは,
  悪質なレッテル張りである疑義が十二分に考えられる!
と思えるわけでありますが....いかがでしょうか.

以上,長文恐れ入りますが,重要論点ですので,あらためて,
このタイミングで解説させていただきました!

以上,ご紹介まで.

安倍氏、消費増税に賛否示さず=野田首相は「選挙前のおびえ」と批判【12衆院選】



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