「お冷の代わりに」って
最初に出していただいたのは
リキュールグラスに注がれた
水出し珈琲
スッキリまろやかな風味でした
[古民家を改装した珈琲店]
開け放たれた障子
通り抜ける秋風
揺らぐ灯り
珈琲を挽く香り
ポットのお湯が沸く音
鄙びた城下町秋月の
静かな秋の午後
選んだブレンドは
軽やかな酸味と綺麗な余韻があって
とても美味でした
[中庭の風景]
10年来懇意にしていただいている
秋月和紙処のご夫婦を訪ねた帰り
ゆるりと散歩していたら程なく
奥様から電話がありました
「先ほどは…お茶も出さずに失礼しました。
よかったら郵便局のお隣の
珈琲店に寄られませんか?
美味しい珈琲がいただけますよ。」
素敵なお店をご紹介いただいて
ずいぶんゆっくりくつろいだ後
「ご馳走様でした」と
会計をしようとすると店主が
…
「お代はもういただいていますよ。
またのお越しをお待ちしております」
にっこり笑って仰いました
やっぱり秋月は
優しい気持ちになれる場所だ
人も風景もゆっくりしている分
都会にはない温かいものがある
とかく忙しくなりがちな日々の中で
自分を取り戻すひとときは
大切ですね
今度訪ねる時は
中庭の紅葉が色づいているかなぁ…。